フェアじゃないしね。 ページ18
.
「あらら。アレ、見せ付けだよな」
「いやー、若いねぇ」
「祐希、目がイッてる」
「................」
清水さんと深津さんはニヤニヤしながらそう言った。マサさんは真顔で目がイッてる何て言ってるし。そんなの、知らないし。
3日目の合宿、とんだ宣戦布告を受けた。と、思う。
向こうで山内さんがAの頭を撫でている。それも、山内さんはチラッとこっちを見てるし、何だか幸せそうだし、A何て何も知らずヘラヘラ笑っている。
とんだむさ苦しい場面だ。
やはり、山内さんはAの事が好きなのが決定した。
「まぁ、恋のライバルってのは良いけど、あんまり練習にもつれ込むなよ」
「....うす、」
清水さんにそう言われ、頷く。
そして清水さんと深津さんはドリンクを飲みに行った。
残された俺とマサさん。
マサさんは何だかモヤモヤした顔になっている。でも、何処か楽しそう。いや、楽しそうとか何だよ。うん。
「...まぁ、祐希の良いところは練習に支障が出ないとこだけど」
「え、そこ?」
「冗談。...でも、相手がよりによって山内だからな。お前、ちょっと出遅れてるし」
確かにそうである。確かAと山内さんは高校の頃からの知り合いだったらしいし。その時から結構仲良かったみたいだから、確かに俺より山内さんの方がAの事を知っているだろう。
でも、きっと彼女は夢の事を山内さんには話していないと思う。
感だけど。
だからその部分は、俺の方がリードしている訳だし、てか、俺の方が仲良い気がするし。気がするだけだけど...。
「...まぁ、何ていうか。お前も大変だな」
「めっちゃ大変だし....」
「Aちゃんだし、モテるだろうし。そう言えば、健太郎も可愛い!!!って叫んでたよ」
「...ガチでやめて欲しい。健太郎さんとかマジになったら一番怖いっすよ」
「ははっ、確かに」
マサさんクスクスと笑う。
いや、笑わないでよ。
「ま、お兄さんに任せなさい」
「え?」
「祐希が出遅れてる分、フェアじゃないし。山内には申し訳ないけど、ちょっとだけ祐希の事Aちゃんに話してあげよう」
「え、それ何を話すんすか?!」
「そんな危ない事は話さねーよ。ま、お楽しみに」
そう言って、マサさんはコートに戻って行った。
とりあえず、話の理解が出来ない。
マサさんは何をAに話す?
その後の練習も、気になって集中出来なかった。
.
320人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
だっちゃん。(プロフ) - いちごさん» いちごさん、ありがとうございます!!新作も更新始めましたので、良かったら読んで下さいね♪ (2015年10月3日 23時) (レス) id: 3d4c419dfc (このIDを非表示/違反報告)
いちご - 石川くんがかっこよすぎて鼻血出そうです笑とても面白い小説で読み返したりしてます!!更新頑張ってください!応援してます!! (2015年10月3日 22時) (レス) id: 0b19d9cc97 (このIDを非表示/違反報告)
だっちゃん。(プロフ) - noenさん» noenさん、ありがとうございます!!頑張って更新していきます(*^_^*)! (2015年9月29日 9時) (レス) id: 3d4c419dfc (このIDを非表示/違反報告)
noen(プロフ) - 面白くてニヤニヤしながら読んでます。私山内さん好きなんですけど、頭くしゃくしゃはヤバいですね。これからも頑張ってください! (2015年9月27日 11時) (レス) id: 8b4359b2e6 (このIDを非表示/違反報告)
だっちゃん。(プロフ) - 黒兎さん» 黒兎さん、ご指摘ありがとうございます!!直させて頂きました、これからもよろしくお願いします(*_*)!! (2015年9月23日 23時) (レス) id: 3d4c419dfc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:だっちゃん。 | 作成日時:2015年9月23日 14時