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消えよう。なんて思って車に轢かれに行く。
「A！」と叫ぶ声が聞こえるけど気にしない。気にする必要はもうない。

「次のニュースです。昨日、高校生がトラックに轢かれました。女性は命に別状はありませんでしたが男性は...」

ゴンザレス? もしかして、、、病院に行こう。

「誰? そいつ」
「誰って... 彼女だよ？」

彼の記憶から私は消えてしまった。代わりに彼女として(記憶喪失後の彼氏の自称彼女)が彼の記憶に入っていた。

思い出して欲しい。そのためだったら何だってする。人だって○す。

それから毎日病院に通った。先生からは「毎日ありがとうね～」と言われた。正直どうでもいい。

毎日行くとある日ブリ子に
「そんな事してまでゴンザレスくんに会いたいのぉ？私という彼女がいるのに諦めらんないとかマァジウケるんですケドｫww
毎日お見舞いに行っていい子って思われようとしてるんじゃねえよクズ。さっさと消えろよ。"ゴンザレスくんの為"にもねw」
と言われた。ゴンザレスのため、か

モウゼンブドウデモイイヤ

病室の窓から身を投げた。かすり傷一つなかった。

[このあたし様が助けてやったんだから感謝しな]誰?
[そんなに思い出して欲しいなら○s))「それだけはダメ。」
[じゃあ
もう一度ゴンザレスに車に轢かれてもらおうか？]

それなら...「うん」

先生だ。
「Aちゃん！大丈夫だった？そばにいてあげてね。あなたも、ゴンザレスさんも、強く生きてね。」

強く生きるってなんだろう。
まず生きるってなんだろう。
ゴンザレスのためってなんだろう。
「ありがとうございました。」

ゴンザレスを呼ぶ。外に出る。
彼が轢かれたあの道路。私はまた真ん中へ向かう。ゴンザレスは、ゴンザレスさんは横に来てくれた。
時が来てしまった。
前みたいに庇ってはくれなかった。

そりゃそっか、もう私はゴンザレスの中で彼女じゃないから。
ゴンザレスは私を必要としていないから
ゴンザレスは今ブリ子を愛しているから

薄れていく意識の中で一つだけ思った。ああ、彼に

見殺しにされた
そして、
思い出してもらえた。