敵陣、侵入中！ �� ページ18
「「よろしくお願いします。」」
神代の対戦相手は高校３年の青島サクラ・B級。ちなみに新は連続で日向良彦だ。
「あさぼらけあ・・・。」
パンッ
皆が囲い手をし抑え手で取る中神代は囲い手をし払い手で取った。神代の高二までの対戦相手だっ
た神代の祖母と母が揃って両利きのため、左利きの人が取りづらいように工夫をして練習を重ねた結
果だ。
「・・ふれるしらゆき。ｆ・・。」
パンッ
「ふくからに・・・。」
感じの良い神代と理音が「ふ」と読まれるとタイミングで払う。
「みかｋ・。」
パンッ
「きもり・・。」
神代は素早い反応で富士崎を驚かす。既に相手とは３枚差がついている。
「舜君と綿谷さん、渡り手よかったよ。千笑ちゃん惜しかったね、だけど渡り手上手なってるよ。
連取いくよ、藤岡東！」
「「「「「「「「おっしゃあ！」」」」」」」」
練習からバリバリ声を出す神代にビックリする理音。それもそのはず。神代は休憩中はいたって普通
の生徒会長をやっているような真面目で物静かな女の子って感じだ。その声は一体どこから出
しているのか知りたいくらいの声量だ。
「・ものをこそおもへ。いに・。」
パンッ
「しえの・・。」
神代の声掛けに乗ってきているのか、藤岡東の取りは、自然と早く、そして正確に取ることが出来て
いる。
「よしいいよ〜。理音ナイス！厚もいいね、フォーム綺麗だよ！富士崎！波に乗ってくよ〜ぅ！」
「「「「「「「「おう！」」」」」」」」
富士崎も負けじと声を出して戦う。
「おｔ・。」
パンッ
「とにきく・。」
神代は、理音より早く動いて札を払っており、そのためか、他の人より早く立ち札を取りに行く。掛
け声をし、周りを見て、かつ対戦相手に一枚もも取らせていない神代は、エスパーですか？と思われ
るほど完璧に試合を運んでいく。
「今藤宮さんがクイーンと戦ったら、間違いなくクイーンが負けるわ。藤宮さんの集中力、恐ろし
い・・・。」
と桜沢先生は呟く(勿論アリさんの声)。
「ありまやま・・。」
「おぐらやま・・。」
「せをはやみ・・。」
「よもすがら・・。」
と４枚連続から札が続き、５枚目・・・。
「ちは・・・。」
パンッ
藤岡東の全員が取った。部長・新と副部長・神代の得意札。
「「ありがとうございました。」」
神代は２７枚差勝利(相手に２回お手つきさせたうえでパーフェクト勝利)をした。
藤岡東は６勝３敗で勝利し、富士崎との練習試合は幕を閉じた。
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作者名：山野 紗世 | 作成日時：2021年12月11日 20時
