仮恋人〜折原臨也〜

好き？ ページ40

本気にさせないで、ってどうゆうこと？

「臨也？」

「Aさ。ホントに俺が好き？」

「何言ってんの？当たり前じゃん」

私、ずっと言ってきたよね？

臨也が好きだよって……

なのにどうしたの？

「じゃあさ、好きって言って。心からいって」

臨也のいう意味がわからなかったけど、

「大好きだよ？すっごく好き。性格悪いけど、でもね、大好きなの。なんだかんだで私を助けてくれた。人を引っ掻き回すような人だけど愛を欲しがってるところが好き。臨也の全部が好きっ。寝顔が可愛いとこも、外見も、最悪な内面も」

最後のは褒めたのかな？

「だからっ。私は臨也が大好きなのっ！！」

精一杯だった。もはや、何を言ってんのかもわからない。

それでも、今伝えなきゃいけないって思ったから。

「俺はね」

ふと、臨也が口を開いた。

「誰かに愛されたことがあるとは思えなかった。両親は海外の方だし、妹達は壊れてるし。だからさ、俺は受け流すことにしたんだ。全部。だから、俺の信者みたいな奴らが俺を慕ってもなんとも思わないし、可愛くて可哀想だなって思ったんだ。でも……」

臨也は私をぎゅって抱きしめた。

「俺は信じたいって思った。なんでかは分からないんだけど。Aがシズちゃんといた時、すごく気分が悪くなった。知らなかったんだ。いつの間にかAのことを好きになってたとか……。だからさ」

私は臨也のことを抱き締め返した。

〜して欲しい→←本気にさせないでよ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す