仮恋人〜折原臨也〜

的を得る ページ32

臨也サイド

何なの？

俺のこと何でも知ってるかのような口ぶりで。

実際問題、波江さんよりも俺のこと知らないくせに。

独りにしない……？

そんなこと出来るわけないじゃないか。

この子もいつか目が覚めるよ。

「困ったねぇ」

汗を少しにじませながら呟く。

「ホントのカップルになりますっ！」

宣戦布告。

これは宣戦布告。

いつも独りだった。

もしかしたら、俺と同じように苦しんでたAなら、俺を救い出してくれる？

馬鹿らしい。

Aは俺のオモチャなんだから、短い夢でも見して適当に信者にでもしたら楽しそうだ。

って考えてたのに。

期待しちゃダメだ。

大体、歳の差を考えろよ。

でも、もしも。

もしも、この孤独感から救ってくれたら……。

いいや、やめよう。

Aが飽きるまで付き合ってあげよう。

―――――――――――――――――――

自分でも考えたくなかった孤独感から、救い出されることを想像した。

嬉しかった。

ただ、嬉しかった。



俺がAを好きになるまで
後―――――









もう少し。

あら、まだいたの→←飛ばしても可です

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す