私のはじめては全部、キミ。

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部屋を出て、
人が多く集まっているところへ行くと

後ろのドアから標がでてきた








「標！！！」





私は走って駆け寄り、
……標にハグをした








「よかった、」






標、ちゃんと生きてる









ぎゅって、存在を確認するように強く抱きしめると
標の腕も後ろに回ってきた






そして、私と一緒のように、ぎゅってしてくれる









ほんとに、よかった、








ゼロ「標くん」





っ、






そういえば、ここみんなに見られてるんだった、

ゼロさんの声を聞いて私はすぐに離れた






「いきなり、ごめん、」







せっかくの、標の腕から離れるのは
ちょっと名残惜しかったけど、

でもみんなに見られてるのは恥ずかしいから、







標は、私の顔をのぞき込むように見ると
腕をつかんで、前へ歩き出した








・「標様、？」





標についてくる男の人たちが、
出口で待っていたみたいで。


でもスルーして歩く標に少し困惑しているようだった







数歩歩いたところで、標が止まった








標「わが、みかが、わいければ。
鏡のことだよね？逆に混乱した」






ゼロ「え？」






標「だって、僕が利することは
ゼロが失うってことだ」





ゼロ「いや、だって、」







標「余計なことしないで」









はじめてかも、

標が私以外の
ほかの人に話しかけているのを見るの。








ちょっとだけ、冷たくて、怖かった









でも私を握る手は温かく大きい

どっちの標がホンモノなのかな、









・「標様、」









また後ろに男の人がついてくる

でもやっぱり何も言わず振り向きもしない標









標は、今、

何を思って私の腕をひいてるの？






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