私のはじめては全部、キミ。

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私たち以外誰もいない建物内


標のスニーカー、
私のローファーの音をたてながら二人並んで歩く







すると突如(とつじょ)、テントが同じだったテンション高めのおじさんが柱の影から出てきて、









標に向かい



「メロン、パン」


メロンパンを出した









さくら「腹減ったろ？
おじさんと協力して、戦おう」








まさか、標をメロンパンで釣ろうとしてるの？





もちろん受け取らない上に、
動きもしない標の横から



手が伸び、その手はメロンパンを落とした








さくら「あ」




・「こんなもん、食わすなよおっさん。
俺たちの標様に」







その声の主は、4人の男の人たち





「しるべ、さま、」





彼を見ると、彼もこちらを向いていて、
表情は変わらないものの眉がぴくっと動いた







一回り以上、
年上の大人の人に様呼びされるなんて……




やっぱり、標、、、

標様、はすごい









さくら「おい、たべもんをお前、
粗末にすんなよ…」






おじさんはメロンパンを拾って、手でゴミをはらうと



さくら「さてはお前ら、」



急に標の肩をつかんだ









さくら「目を覚ませ標くん！！
君はだまされている。よく見ろよこの顔を！」





おじさんは標を数歩離れた場所に連れていく





それと同時に、

さっきまで私の手を掴んでいた……
つないでいた標の手は離れてしまった







さくら「揃いも揃って典型的なホストずら、
コバンザメのふりして君を利用するだけ利用して、最後には暴力でリングを奪う。人食いザメだ」









・「おっさんだろそれは！」



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