私のはじめては全部、キミ。

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途中の道まで、スナオさんに手伝ってもらいながら

肩を組んで、テントまで頑張って連れてくると、
ペタンと、すぐ標は座り込んでしまった









「大丈夫、？」




標「うん。ありがとう」




「ううん、」








よいしょっ、と。


私も、標と同じように座る









そしたら、ねぇ、と

話しかけてられたから、私も標の方を向いた









標「なんであそこにいたの？」








っ、









標「……なんで濡れてるの？」









床に手をついていたはずの標の手は、
私の後ろでひとつに結んでいる髪を触れていた









それは……、









標「待っててって言ったじゃん」








「ご、ごめん」









標「心配する、」







私の頭の後ろらへんを、小さい子をあやす様にちょっとだけポンポンっとする









「だ、だって、もし私がゲームに参加したら
標を助けられる可能性があるかもって…」






標「そんなことしなくていいのに」









標は呆れたように私から目線をそらした


ううん、違うの。
そんなことしなくていい、じゃなくて。









「私には標が必要なの、」








座り直して、しっかり標の前を向く








「……標がゲームへ向かってる姿見て、
もし標がいなくなっちゃったら、死んじゃったらって考えたら、体が勝手に動いてたの、」









標「ばか」









標「、、、Aが死んだら意味無いじゃん」









ねぇ、それはどういう意味……？




標の方をちらりと見れば、
彼と目線が重なる









「ん、」








受け取ればいいのか分からないまま
私が放った返事は、二人の間で空気となって消えた









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