魔法にかかったキミを【2nd Story】 (ページ10)

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光side

光「わかんないよ……人のことを好きになったこと

なんか今まで一度もないんだから」

誰もが、俺から離れていく日々で。

俺に、誰かを好きになる余裕なんかなかった。

次は、誰が俺から離れてしまうんだろう。

家族が離れていったらどうしよう。

そんな恐怖に脅かされる毎日の中で…

俺にそんな自由なんかなかった。

大「なら、これを機に知ればいいじゃん？」

光「＿＿？？」

俺は、不思議に思って首を傾げた。

きっと、本当はわかってたけど…

気付かない、知らないフリをしていたかった。

大「薮くんに対して持つその想いが、

一体なんなのかを」

光「や、ぶに……対しての……？」

人を好きになるなんて、どんなものかわからない。

でも、薮となら知りたいと想う。

だけど……

光「近付けやしないのに……どうやって？」

今の俺と薮は、30cmの距離内にいただけで

あの忌々しい電気みたいなのが俺と薮を

繋げては互いを意味もなく傷付ける。

大「あ……忘れてたわ」

光「……やっぱり(苦笑)」

悪気があったわけでも、

わざとでもないだろうけど……

まぁ、大ちゃんの天然が出たってとこか。

大「まぁ、1回隠し通路のとこ戻ろ？」

慧たち、待ってるだろうし。と言った

大ちゃんに静かに頷いて俺らは隠し通路の

方へ向かい出した。