溶けないで ページ42
宏太side
侑「あ、宏太。そろそろ始まるみたい。
係の人が呼びに来る」
侑李が、そう言うと
___ガチャッ
「失礼します。王子様、移動のお時間です。」
宏「あ、わ、わかったっ!」
それだけ伝えて、係の人は出ていった。
侑「はは、宏太緊張しすぎ笑」
慧「そうだぞ、薮ぅ笑」
宏「ふたりとも、笑うな!」
なんて、言いながらもほんとは満更でもない
のは黙っておこう。
侑「ま、大丈夫。絶っっ対!式は、成功するから」
宏「うん。知念、ありがと」
侑「はは、僕はなんにもしてないよ」
知念がいなければ、もしかしたらこの日を
俺らは迎えてないかもしれない。
だから、それも含めての「ありがと」だということは
知念も気付かないだろう。
まぁ、照れ臭いから言わないけど笑
慧「ちょっと、早いけどさ。
光のこと、ちゃんと幸せにしろよな薮。」
宏「当たり前。そんなの、お前に言われなくたって
わかってるよ。」
って、いうと伊野尾は「だろうな」って笑って
返してきた。
伊野尾にも、なんだかんだ言って何度も
助けられてたな。
まぁ、今はまだ「ありがとう」なんて、こいつには
言わねぇけど笑←
涼「王子様。行きましょ?」
宏「そうだな、行こうか」
そんな涼介の声に、そう返す。
そして、俺らは会場へと向かう。
俺の中は、緊張と幸福が織り交ざっていて
なんだか複雑だ。
でも、きっと忘れない想い出になるから。
期待だけを膨らませて、俺は足を進めた。
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作者名:希望(ひかり) | 作成日時:2021年4月20日 5時