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宏太side
無意識に走り出して、お互いに近付いて
忘れていた呪いの存在を
___バチバチバチバチバチバチッ
なんて音で、嫌という程思い出す。
「「 いっっったぁぁあ!!」」
「ちょ、ふたりとも?!」
また知らぬ間に威力が増した電力互いの間に
また望まない距離が空く。
なんだか、この距離が今の俺と光の間にある
慧「ほんと気を付けてよね!
自分たちの状況下をわかった上で動いて!」
伊野尾の言ってることは正しい。
でも、それが俺らを無理矢理に引き裂くための
冷徹な言葉にしか聞こえない。
光「ねぇ、、薮」
宏「ん?どうした、光」
なるべく、優しい声色で。
誤解を与えたりすることが、ないように。
光「俺のこと……忘れないで?」
宏「…え、、、、っ??」
すぐにその言葉の真意はわかった。
でも、頭がパニックになって言葉も出ない。
慧「ひ、かる?なに、言ってんの」
俺の代わりかのように、答えてくれた伊野尾。
光「解き方……俺、知ってるんだ……」
なんて言った光は、悲しそうに笑う。
そして、悲しそうに俺をその瞳にそっと映す。
慧「なっ?!し、知ってるって……」
どういうことだよ!、って伊野尾の怒鳴るような
声が聞こえてくる。
俺は、パニックのせいなのか否か。
なんだか他人事のように聞いていた。
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作者名:希望(ひかり) | 作成日時:2021年4月20日 5時