アネモネ【平野紫耀】 (ページ16)

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そこから紫耀くんが戻ってきて

『何話してたの？？』

なんて聞いてきたけど、紫耀くんのことが好きだなんて言える訳もなく。

「えっと、、」
と返事に困っていると

廉「Aについて俺が色々聞いてた」

え、いつから呼び捨て？？
紫耀くんに誤解されちゃうじゃん、心の中でそう思い永瀬廉に目で訴えると

相変わらずイケメンな顔で舌をべっとしてきた。

『もう、そんなに仲良くなったんだ、俺だってまだAちゃん呼びなのに～』

なんて嬉しそうにニコニコ笑う紫耀くん。
可愛いよ、可愛いんだけど嫉妬の欠片もないんだなって思うと胸が痛い。

廉「Aも俺の事、廉って呼んでな」

なんてまた爆弾をしかけてくる。
ほんとにほんっとうに意地悪でしかない。

私が言葉を発する前に
紫耀くんのハスキーボイスがその場に響いた

『呼び捨ては、まだ早くない、、？』

「え、っ、、」

あまりにも唐突で驚いて紫耀くんを見ると、

『ほら、Aちゃんも廉とは今日が初対面だし、呼び捨てしにくいでしょ？』

嫉妬じゃない、ただ私を気遣って言ってくれただけ。分かっているけどなんだか嬉しくて

「う、うん、！！」

そう答えた私の声は嬉しい気持ちでいっぱいなのが丸わかりなんだろうな。