生徒会との恋愛事情

にじゅーに。いふ編 ページ42

今日はAが勉強を教えに
俺たちのシェアハウスに来ていた。

俺はほとんど会話に参加せずに、
メンバーにわからないとこを
聞かれたら教える、といった感じで
Aたちと過ごしていた。

『あの…私そろそろ帰るね』

え…もうそんな時間か…

……ん？

なんで俺今、寂しいと思ったんや？

水「わかった！」

桃「こんな時間に女の子一人は危ないし
俺が家まで送ってくよ」

え、ズル。

……ズル………？

なんで女子にこんな感情……
俺、ついに頭おかしくなったんか…？

『大丈夫だよ！私なんか誰も興味ないし
それに帰りはないくんが一人になるよ？』

ほんまにコイツ謙虚やな…
『誰も興味ないし』って、
こんな可愛い子、すぐ狙われるやろ

…やべぇ。やっぱ頭イカれたかも。

どうしてもAのことを
愛おしく思ってしまう自分に、
吐き気がする。

相手は女子やぞ。俺の嫌いな。

何でもかんでも平気で言ってのける。
嘘で固まった生き物。

ただ、その考えは
間違っているのかもしれないと、
Aのおかげで最近思う。

初めて通学路で会ったとき、
俺の顔を見ようとしないコイツを
心の底から不思議に思った。

むしろ、俺が女子嫌いだと聞いて
距離を取ろうとしてくれたくらいだ。

世の中には、Aのような
女子もいるんだと、感激した。

それからだ。

俺の脳内がコイツで
埋まるようになったのは。

などと、一人回想をしていると
ないこが言った。

桃「じゃあ、みんなで行く」

え？おい、みんなって…

そしてないこは俺らの方を振り返り、

桃「お前らも行くだろ？」

と言った。

そんなの、俺も行くに決まってる。

って、またや……

女子を見送るとか、
今までなら死んでもせんかったのに。

ほんまに、どないしたんや俺……

そんなこんなで、
無事にAを家まで送り届け、
さっき歩いたばかりの道を
男６人で、再び歩き始めた。

青「んー、今日はつかれたなぁ」

Aが家にいて緊張してた、
ってのもあると思うけど、
なんかドッと疲れた。

黄「まぁ、まろも勉強
教えてくれよったもんなぁ」

桃「お疲れ様ー🎵」

青「ん、ありがとなぁ」

赤「りうらも教えてたんだけど！？」

紫「はいはいw
お疲れりうちゃんw」

赤「なんか雑い！」

青「まろのほうが
教えてたもーん♪(幼児退行)」

水「いふくん、女子いなくなった途端
ほんとにキャラ変わるねぇ…」

青「え、そうか？」

確かに、女子とおるときは
静かにしてる気もする…

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