ずっと… (ページ5)

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あの日の約束３ページ5

どこから来たのか少年と少女が駆けてきた。

『つかれたねー』

『うん。そだね。』

ﾀｰﾀｰﾀｰﾀｰﾀｰﾗｰﾗｰﾗｰ♪

この市の５時のチャイムが流れた。

『あっ！もう、かえらなきゃ…』

『そうだね。』

『まだ、るいくんといっしょにらいたいのに…』

本当にその少年と一緒に居たいという思いが伝わってくる。

それくらい悲しげな表情をしていた。

『ぼくもだよ。』

この少年もそうなのだろう。

悲しげだ。

『ずぅーっといっしょにいれたらいーのにねー』

少年は、驚いた表情になった。

それもそうだろう。

ずっとということは一生という事だろうから。

困った表情にでもなるのか…と自分は思った。

しかしその予想は、外れた。

『じゃあ、けっこんしよう。』

ニヤリと笑った少年は、逆にプロポーズをしかえしたのだ。

『けっこん？』

しかし、その思いは少女に届いていないようだ。

『そう。けっこん。けっこんしたら、ずぅーっといっしょだよ。(^ー^)』

少年の瞳は、怪しげに輝いていた。だが、とても綺麗に儚く…少しでも触れれば壊れてしまいそうだった。

その瞳は、少女を大切に…

自分の物にしたいと思っている瞳だった。

『ほんとう！じゃーしよ！そのけっこんってゆうの！』

『でもね、おとなにならないとできないの。』

『そっか…』

少年がそう言うと少女は、悲しげな表情になる。

『…ﾊｯ!』

少女がなにかに気づいたようだ。

『るいくん！』

『なぁに？』

『おとなになったら、けっこんしよーね！』

『うん！やくそくだよ？』

少年は、待ってましたと言わんばかりにそう言った。

『うん！やくそく！』

嗚呼、あの２人は、結婚するのかな…

いや、自分には関係のないことだ。

そろそろ自分も目的の場所へ行こうか。

さぁ…自分には、関係ないのだから。

★★★★★★★★★

作者です。

あの日の約束３は、ある男性目線です。