【テニプリ】依存し、依存され。【男主】 (ページ18)

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依存度16% ページ18

そこへそれを見兼ねた湊が生徒の方へと走り生徒を庇うようにして切原が打った力強く速い球を自分の体で受け止めた。

湊「…うぐっ…」

腹部に球が当たり湊は鈍い痛みに顔を顰めその場に片膝を付いた。

切「そこをどけよっ!そいつは今までも今日も俺や立海テニス部を馬鹿にした奴だ!報復しないと気が済まねぇんだよ!!」

そう言い切原は何度もテニスボールを打ちなおも庇い続ける湊に当て続けた。

仁「赤也!!やめんしゃい!湊が、湊が…っ…」

目の前に広がる信じられない光景に仁王は思わず叫びだした。その声はとても苦しそうな悲痛の叫びだった。

さすがに切原も疲れ始めたのか球を打ったのと同時にテニスラケットが手からスルッと離れた。

物凄い速さでラケットが湊の方へと飛んで行った。それが、湊のこめかみの部分に当たりその瞬間こめかみからﾀﾗｰｯと一筋の血が流れた。しかし体が傷だらけになり血を流しながらも湊は立ち上がり切原の方へと歩み寄った。

湊「…そんなことしても、何の解決にもならないよ。あの子が君たちを馬鹿にしたのは悪いことだ…でも君は君が好きなテニスを武器に人を傷つけようとした。今、君は自分で自分の守りたいとしているテニスを陥れているんだよ?…」

痛む体にムチをうち切原に語りかけた。

切「分かってる!そんなこと…でも許せねぇんだよ!俺らはっ…血の滲むような練習を重ねて人一倍努力してるのにっ…それを天才だからって言う一言で片付けられて!…常に常勝の名を汚さないようにやってきてるのにっ…落ちただなんて言われてっ…許せねぇんだよっ…。」

切原は正気に戻り涙を流しながら俯いていた。頬から伝う大粒の涙はコートへ小さな跡をつくっていった。