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次の日も歩き続けましたが二人は森から出られるどころか、どんどん奥へと迷い込んでしまったのです。
「どうしよう、森から出られないよ」
その時、どこからか綺麗な白い小鳥が飛んできて二人の前をピヨピヨ鳴きながらおいでおいでと尾っぽをふりました。
二人が近づくと、小鳥は少し先へ行って、またおいでおいでをします。
和也「もしかして僕たちを呼んでいるのかな？」
小鳥に導かれてしばらく行くと、そこには小さな家がありました。
小鳥はその小さな家の屋根に止まっていましたが、二人が近づくと姿を消してしまいました。
和也「あれ、小鳥が消えちゃった。・・・それにしても、この家はいいにおいがするな」
「お兄ちゃん！ みてみて！ この家、おかしで出来ているよ！」
和也「えっ？ ・・・ほんとうだ！」
驚いた事にその小さな家は、全部がお菓子で出来たお菓子の家だったのです。
二人のお腹はペコペコだったので手当たり次第にお菓子のお家を食べました。
すると家の中から誰かの声がしてきました。
「誰だい、私の家をかじるのは？」
戸が開いて、中から年を取ったおばあさんが出てきました。
「きゃー！」
和也「わあー！」
二人はビックリして逃げ出しました。
そんな二人をおばあさんが呼び止めます。
「これお待ち。逃げなくてもいいよ。おばあさんは、一人で退屈していたところなんだ。
さぁ家へお入り。中にはミルクでもココアでも、ミカンでもリンゴでも何でもあるよ」
それを聞いて二人はほっとしました。
和也「なんだ、叱られるんじゃなかったのか」
「よかったわ」
二人が家へ入ると、おばあさんは飲み物や果物をたくさん出してくれました。
それに気持ちよさそうな子ども用のベッドも、二つ並べてありました。
「さあ、どんどんお食べ。おかわりはたくさんあるからね」
二人は飲むだけ飲んで食べるだけ食べると、ベッドへもぐって寝てしまいました。
おばあさんは子どもたちの寝顔を見ると、ニヤリと笑いました。
「ヒッヒヒヒ、どっちの子から食べようかね。久しぶりにおいしいごちそうにありつけるよ」
なんとおばあさんは人食いの魔女だったのです。
白い小鳥で子どもたちをおびきよせ、おかしの家をおとりに待ちぶせていたのです。
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作者名：＠翔よりの嵐 | 作成日時：2015年6月16日 20時
