憂鬱ブルー色 ページ4
「あれ、ママご飯食べないの？」
「どうしたの？しんどいの？」
「ママ、大丈夫？」
口々に心配する子どもたち。
不安そうに母さんを見つめる子どもたち。
「あ、ちょっとお腹空いてないだけだから。大丈夫。ごめんね。」
と笑って言う母さん。
子どもたちが首をかしげていると、
ガチャと扉の開く音。
「あ、雄也お帰り。」
と母さんが言うものの、雄也は無言で2階に上がって行ってしまった。
母さんは切なそうに、心配そうに「どうしたのかな。大丈夫かな。」
と2階を見つめていた。
しかし、次の瞬間には
「さ、そろそろお母さんもお腹空いたからご飯食べようっと。」
とにっこり元気に言うお母さん。
でも、どことなくいつもより覇気がない感じがした。
そんな日がしばらく続いた。
しかし、お母さんは何も言わず、ただ切なそうにその現状を見つめていた。
でもそれが1ヶ月続くと、母さんより子どもたちに限界が来た。
今日も無言で部屋に上がろうとする雄也。
最近、こんな出来事があってか雄也に話しかける人は少ない。
「ねぇ、雄兄ぃ。」
口火を切ったのは、侑李だった。
「何？」
怒ったような顔で雄也はこっちを振り向く。
「何で帰ってきて早々無言で部屋に行くの？」
「そんなの俺の勝手じゃん。」
「じゃぁ何で、ママのご飯食べないの？何でこんな夜遅いの？」
「いらないから。ご飯食べてきたつってるだろ。遊んでたから。それだけ？」
挑発的な雄也に、侑李の怒りは止まらない。
「は？じゃ連絡ぐらいしなよ。せっかくママ「侑李、もういいよ。」
侑李がキレる前に母さんが侑李を制した。
「でも「大丈夫。」
とふわっと優しく笑って侑李の頭を撫でる母さんに侑李は何も言えなくなった。
「ただいま。」
そんな最中、空気を読めるのか読めないのか
分からない絶妙なタイミングで光が帰ってきた。
「おかえり。ご飯用意するね。」
とお母さんは先ほどのことなどまるで
何もなかったかのようにお父さんのご飯の準備をする。
((どうした？何があった？))
((ううん。何でも。))
((ママが言いたくないんだったら、パパには言えないよ))
((子どもたちは、絶対的ママの味方!))
((長男、反抗期始まりました。))
end.
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作者名：鈴桜 | 作成日時：2019年4月29日 14時
