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そんなこんなで母さんと涼介たちの仲が
ギクシャクしたまま日曜日が来た。
「行ってきます。」
「行ってらっしゃい。」
ふわりと微笑む母さん。
朝早い俺に合わせて休みの日なのに、
わざわざ早起きして弁当まで作ってくれた。
・・・頑張ろう。
「ただいまー。」
今日の模試がさんざんで、でもそんなこと
見せたくなくて、努めて明るく言った。
「お帰り。」
と母さんにに出迎えられる。
相変わらず、弟たちは騒いでいる。
母さんの笑顔と弟たちの騒ぎようで
仲直りしたんだということが分かった。
安心すると同時に、焦りがこみあげてくる。
「ご飯になったら呼んで。」
そう言うと慧は、自分の部屋に行ってしまった。
それを切なそうに、悲しそうに心配そうに母さんが
見ていたことなんて、余裕のない俺には分からなかった。
自信喪失のまま、模試から1週間が経った。
俺の成績は誰にも言っていない。
ママにもパパにも志望校だけは言っているが、
行けるか行けないかなんて言ったことなかった。
「・・・三者面談・・・か。
何言われるんだろう・・・。憂鬱だ。」
そう呟くと家に帰る。
家に帰ると珍しくママしかいなかった。
「ママ、これ。」
俺がプリントを見せると
「三者面談？ん。分かった。
その日空けておくわね。」
ふわりと笑う母さん。
ママは何も言わないし何も干渉しない。
勉強に関しては一切口出しはしない。
本音はどう思ってるんだろう・・・。
((不安を抱えての三者面談。))
((三者面談まであと3日。))
((三者面談か・・・。))
((少しでも、慧が本音を言えるように))
((母さんは待ってるよ))
((抱える思いは様々。))
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作者名：鈴桜 | 作成日時：2019年4月29日 14時
