太陽と月。【五条悟】

. ページ17

そして数日たった時




駅の改札でばったり傑にあった
やっぱりあの時思ったことは本当だったんだ


私と目があった傑は優しい笑顔で手を振っていた



こんなに優しい笑顔をする人が、あんな事件を起こすわけがないんだ

まだ、どこかでそうやって思う自分がいる




『久しぶりだね』


たくさんの通行人からの雑音が響く中で私は必死でその言葉を出した


夏油 「久しぶり、元気してた？悟にいじめられたりしてい？」



話しかけてくれる声はとても落ち着きがあって、安心する声



『元気だったよ、傑がいないとね悟にすんごいいじめられるの。だからっさっ、、、』



____帰ってきて



それを言いたかったのに、涙があふれて言い切ることができなかった



夏油 「もうそっちに戻ることは出来ない。ごめんね」



何も言えなかった、ただただ涙が溢れるだけ



夏油 「これから術師だけの世界を作るんだ、どう？佳奈もこっちに来ないか？」




まさかの発言に、あふれていた涙は一瞬で止まる




夏油 「言ったよね、みんなが呪力を扱える世界って。だったらその世界に非術師は必要ない、殺すのみ」

『殺しちゃだめなんだよ、傑の目指す世界は非術師が滅びることなの？無理難題すぎる』

夏油 「じゃあ佳奈はこっち側には来ない。それでいいね。」




そう言って横を通り過ぎてしまった




「ごめんね、今までありがとう」



その言葉は、もう二度と会えないと言われたような捨て台詞にすぎなかった

Episode.4→←.

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す