ちょっと待てや ページ5
多目的室の適当な椅子に腰掛ける。
｢あ、練習する前に一通り台本読んでいい？｣
｢…寝てて見てなかったんでしょ？｣
｢あはは、せいかーい。｣
むーくんからしたらちゃんと見とけって
話なんだろうけど。
そして私は分厚い台本をパラパラめくった。
｢えーっと…ふんふん、
ある森深くのお城に、いつも眠そうな
お姫様がいました…｣
｢あ、そこはオリジナル要素だって。
基本的には白雪姫が元のストーリーだけど
それだったら眠ってるのは
おかしいからって。｣
そっか。確かに白雪姫は
7人の小人と一緒に暮らしてたはず。
｢そうなんだ。
…その姫は、魔女に眠り続ける呪いを
かけられてたのですが、
その呪いが不十分だったが為に
眠そうな姫になってしまいました…｣
｢ですがそんなこと気にせず、
姫はすごしていました。
ある日のこと…あ、ここで
魔女から毒林檎が渡されて…｣
結構いい感じに眠れる森の美女と
白雪姫が混ぜられていた。
ストーリー担当の人が頑張って考えて
くれたんだし、頑張ろう。
｢もう少しかかりそう？｣
｢えっ、結構時間たってる！？
ごめんむーくんもう少し待って！｣
｢大丈夫だよ。待つよ。
僕も台本のセリフ覚えとくから。｣
…優しいなぁ。
身長も高くなって、声変わりもして
小さい頃のむーくんとは違うけど、
中身は同じでよかった。
｢毒林檎を渡した魔女は
変装をしていたので、姫は呪いをかけた魔女の
林檎とは知らず食べてしまった…｣
｢その林檎を食べた姫は
死んでしまって…あ、ここで
王子様のむーくんが出てきて…
あ、｣
｢王子は姫に一目惚れしてしまいました｣の
一文で目をとめた。
いや、白雪姫でもそうだったし
そういうラブストーリーも出るんだろうけど…
｢って、ちょっと、え！？｣
｢どうしたの？A。｣
｢いや、え、だって…！｣
私はむーくんの隣に台本を持って座り
問題のページを見せた。
｢キスをするって…え…！？｣
｢あー、そこか。｣
私が指を指した文は、
｢王子様は姫にキスをして、
その後幸せに暮らしました。｣だった。
キスしなくても良くない！？
幸せに暮らしましたでいいでしょ！？
なんでむーくんはそんな冷静なの！？
•*¨*•.¸¸☆*･ﾟ•*¨*•.¸¸☆*･ﾟ•*¨*•.¸¸☆*･ﾟ
劇は、ストーリー担当と衣装担当、監督が
主に作り上げています。
何の物語の劇を作るかはみんなで決めて
ストーリーは何人かが考えています。
衣装担当は主に家庭科部です。
ラッキーカラー
あずきいろ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 34人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
すみれ。(プロフ) - 名無し戦隊さん» 名無し戦隊さん、ありがとうございます！テストも終わったのでそろそろ更新していこうと思ってます！返信遅れてごめんなさい… (2021年11月30日 21時) (
レス) id: 32ccc8a882 (このIDを非表示/違反報告)
名無し戦隊 - 何回も読みました！続きが楽しみです。更新がんばって下さい!応援してます (2021年11月28日 14時) (レス) @page23 id: cdaa405a79 (このIDを非表示/違反報告)
すみれ。(プロフ) - こんさん» こんさん、ありがとうございます！一気読み！ありがとうございます。更新頑張ります！ (2021年11月20日 22時) (レス) id: d26d96fde9 (このIDを非表示/違反報告)
こん - 初めまして！本日一気読みさせていただきました！面白すぎて時間を忘れて読んじゃいました！応援してます！更新頑張ってください！ (2021年11月20日 17時) (レス) @page23 id: 9c4199c2cb (このIDを非表示/違反報告)
すみれ。(プロフ) - 彩さん» 彩さんありがとうございます！好きって言ってくれてとても嬉しいです！頑張りま〜す！ (2021年11月4日 21時) (レス) id: d26d96fde9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
