私のせい? ページ36
Aside
それから姉さんは、
ぽつりぽつりと話し始めた。
「私は、前世でもAの
双子の姉さんだったんだ。」
「うん、知ってるよ。
お母さんが言ってた。」
「お母さんも、覚えてるんだ。
…それで、ここから先は
多分の話になるけど、
前世でお母さんとお父さんは
私たち2人を育てるほどの
お金がなかったんだと思う。
だから、私を」
え、嫌だやめて話さないで
姉さんやめて
「…Aを育てるために、
私を川に投げて」「やめて!!」
思ったより大きな声が出て、
自分でもびっくりした。
「や、やめて。
姉さんが前世でいなかったのは
私のせいなんでしょ、ね?
わかってるから、お願いやめ」
「私を川に投げて殺した」
私が前世で生きていたのは、
姉さんが死んだ、いや死んでくれたから
前世で私が殺されていたら、
無一郎さんと会うこともなかったし
多分前世の記憶もなかった。
そのまま「朝比奈A」として
生きていた。
私のせいで姉さんは死んだ。
私のせい。私のせいで姉さんは。
そんな罪悪感に殺されそうになる。
「…姉さんは、私のこと恨んでる?
嫌いになった?」
「んー、別に…」
帰ってきたのはそんな
気が抜けるような返事だった。
「え?私のせいで前世の時
姉さんは赤ちゃんの頃に死んだのに?」
「だって、妹が生きてなかったら
無一郎と付き合ってなかったでしょ?
私も有一郎と仲良くなって
ないだろうし。
実際今日有一郎がいなかったら
死んでたんだよ?」
「むしろ、そんな急に思い出した
前世の記憶なんかで
妹のことを嫌いになんかならないよ!
私は妹のこと大好きなんだから!」
そういって、何も無かったかのように
笑顔を見せる姉さん。
「お母さんとかお父さんは?」
「んー、前世では殺されたけど
別に今大事にされてるから
いいかなって。」
「…そっか。」
よかった。
嫌われてなかった。
そう思ったら急に涙が出てきた。
「え!?妹どうしたの!?」
「ふふふ。
私も姉さんのこと、大好きだよ。」
そういって姉さんを抱きしめた。
そしたら、姉さんははっ!とか言って
「妹に抱きつかれた!?
無一郎無一郎ー!
私妹に抱きしめてもらったぁ!」
そういって無一郎さんの方に
自慢しにいった。
…いつもだったらうるさく感じる
姉さんの声も、今となったら
「やっぱりこの声がないと。」
落ち着かないな。
「Aー、こっち来て。」
「今行く。」
私はみんなの所に走っていった。
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紡葉(プロフ) - すみれ。さん» 楽しみにしてますね! (2021年8月11日 10時) (レス) id: 4b1992f2c0 (このIDを非表示/違反報告)
すみれ。(プロフ) - 紡葉さん、今回も見ていただきありがとうございます!頑張って更新していこうと思います。 (2021年8月10日 15時) (レス) id: 32ccc8a882 (このIDを非表示/違反報告)
紡葉(プロフ) - 続編おめでとうございます!この作品も楽しみにしてますねっ! (2021年8月10日 14時) (レス) id: 4b1992f2c0 (このIDを非表示/違反報告)
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