彼氏に蹴り〇されたので別人になって仕返しします★[中原中也]

2話 消せませんでした ページ3

あれ、そういえば中也との最初の出会いはなんだっけ……

そうだ、あれは確か、私が中也の幹部補佐になった時だったな……

最初はキツそうな人だと思ったけど、本当は優しくて……暖かくて……

でも今じゃこの仕打ち。

神様は嘘つきだ。

そもそも何処から間違ったのだろう。

中也のところに新しい幹部補佐ができた時？

あの子は可愛いからね。

確かアヤメって名前だったよね。

私地雷なんだよ？NTR。

本当、いくら泣いても目が足りない……


・・・貴方に褒められた長い髪の毛は肩までバッサリ切りました。

貴方がよく見てた雑誌のオシャレなモデルさんが着ているような服はもう着ません。

もうとっくに貴方からブロックされているチャットアプリから貴方の名前は消しました。

だけど、だけど……！

貴方との思い出の写真は消せませんでした。

貴方が買ってくれた髪飾りは捨てられませんでした。

貴方が愛してくれたこの体は壊せませんでした。

貴方とアヤメちゃんのキスのシーンはこの記憶から消せませんでした。

貴方に蹴られた左目はもう見えません。

この責任、取れますか？

貴方は私を蹴り殺したあと、アヤメちゃんと付き合い始めましたね。

私にはしてくれないキスをいっぱいしてました。

私は連れてってくれないお家にも沢山連れて行っていました。





・・・私とアヤメちゃんがピンチになった時、貴方は彼女の私ではなく、アヤメちゃんを選びました。

それは何故ですか？

その代償がこれですか？

その代償が、この左目とこの心の傷ですか？

ねぇ、答えてよ中也。

ねぇ、ねぇ！






それでも貴方のことが嫌いになれない私は悪い子ですか？

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