彼氏に蹴り〇されたので別人になって仕返しします★[中原中也]

11話 “オマジナイ”が切れそうです ページ12

更新遅くなりすみません！
待っていてくれた方ありがとうございます！！
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一瞬思考停止した。

なにかのドッキリかと思った。

汗の滲む手で、通話釦を押す。

汗で釦が汚れたけど気にしない。

〈中原〉……もしもし？

絶対に聞き間違えるはずのない、クリアな中也の声。

中也と話したの、何ヶ月ぶりだろう。

でもどうして？泣けない……

悲しくないよ……

ちゃんと“オマジナイ”かけたのに…

『ごめん……』

〈中原〉あぁ？何謝ってるんだ？

そうだよ、なんで謝ってるんだよ。

こんなの、私が……私が……

いい、きっとこれを言ったら戻れなくなる。

まだ、私は貴方を好きでいたいんです。

『ごめんなさい！』

中也が「あぁ？」って言ってたけど、無理やりこっちから通話を切った。

なんで切ったのかは分からない。

気づいたら切ってた。

もう、何も考えたくない……

『与謝野さん……』

与謝野「どうしたんだい？」

優しくて、それでいてちょっと焦ってる声。

中也みたい……

『中也……』

自然と口から中也の名前が出る。

だけど、前みたいに悲しくない。

なんで？なんで？なんでなの？

『太宰さん、呼んで下さい……』

与謝野さんはこくりと頷いて、太宰さんを呼んできてくれた。

太宰「どうしたんだい？可憐なお嬢さん」

もう、前にみたいに名前で呼んでくれないんですか？

前みたいに……




―――前みたい？

あれ、いつ私は太宰さんに名前で呼んで貰ったんだ？

あれ、なんで私は太宰さんの事を知ってるんだ？

あれ？あれ？あれ？



















―――なんで私は中也の事が好きなんだ？

振り返り （1作目のまとめです。全部読むの面倒臭いならここ読むだけでいいです）→←１０話　美味しくないです

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