17話 〜実力�掘� ページ19
「お二人さん、準備はよろしくて？それじゃ、」
「Leady...go！」
ベルモットの凛とした声が射撃場に響く。
バーボンは、その場で私を見据えている。動く様子は無い。
やはり、彼が有利になる長期戦に持ち込もうとしているらしい。
じゃあ、先に私から攻めさせてもらおうかな。
素早く間合いを詰めて、顎を目掛けて思い切り蹴りを入れる。
綺麗に入れば、ろくに立てないであろう技だ。
ある程度距離をとりバーボンをみると、顔を腕でガードしていた。
ありゃ、入ったと思ったんだけどな。
「驚きました、まさかこんなに強烈だとは…。」
また腕を構えの状態に戻しながら言った。
表情は余裕そうだが言葉や話すスピードに焦りが見られる。
かなり本気で蹴ったし、腕に痺れが残ってるだろうな。
次に脚技をかけてバランスを崩して私の勝ちかな。
なんて余裕ぶっこいていたら、いつの間にかバーボンが目の前まで距離を詰めてきた。
バーボンの右肩が少し動いた。右ストレートかな
すぐに体を後ろにのけぞらせ、予想通り発された右ストレートを軽くかわした。
だが、それを見越していたのか、バーボンは左手で私の上着の後ろがわを下にむけて強く引っ張った。
後ろに重心が掛かっていたため、もちろんバランスを崩して床に倒れ込む。
危ないっ…
本能的にすぐに受け身を取り、横によけて、押し倒そうとしていたバーボンをかわし、また距離をとった。
危なかった…
「とても素早い動きですね。仕留めたと思ったのですが…」
ぴぃぃ…←
その、黒い笑い最高!
本気でバーボンを人間国宝に申請しようかな。
『ありがとう。貴方こそ、知恵が働くのね。』
皮肉を込めて言う。上司とは違い、皮肉に気づいたようで、苦笑いを浮かべた。
さて、思ったより苦戦してるな…。
仕方ない、「アレ」つかおうかな。
私は上着のポケットから、小さめだけど良く切れると目に見えて分かるナイフを出した。
「「？！」」
バーボンとベルモットはかなり驚いている。
『ルールに、「武器の使用は禁止」なんて無いわよ。ついでに言うと、
「相手を殺 したら失格」ってルールもね？』
私はゆっくりと、自然にバーボンに近づく。右手にはナイフ。
バーボンは、きっと殺される恐怖を知っているだろう。
バーボンの意識がナイフに集中している。
そのナイフを空中に置くイメージで捨てる。
そして、音の固まりを発射するように両手を思い切り叩く。
『猫騙し』
、
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 409人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
トリップしたは良いけど推しの前でツンデレ(5:5)になってしまいます【安室透/降谷零】
【名探偵コナン】〜Another〜【番外編】 【名探偵コナン】恋人が何の仕事か教えてくれないので家出してます【降谷零】もっと見る
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
楓 - ブルームーンなんていかがでしょう (2020年1月17日 21時) (
レス) id: ad70f4b11a (このIDを非表示/違反報告)
桜姫 - 杏子さん、それ暗〇〇室のですね (2018年11月28日 16時) (レス) id: 1ec7fea221 (このIDを非表示/違反報告)
杏子 - 17の最後、どっかで見たような？ (2018年7月15日 6時) (レス) id: 78c191449c (このIDを非表示/違反報告)
杏子 - マリアっていうロゼワインのやや甘口です (2018年7月15日 6時) (レス) id: 78c191449c (このIDを非表示/違反報告)
闇猫 - コードネームはジンとベルモットのお気に入りなら、マティーニなんてどうでしょう？ ジンをベースとしてベルモットを加えたカクテルです。 (2018年7月7日 20時) (レス) id: 053f5b6b15 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：夕霧あいな | 作成日時：2018年5月24日 3時
