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『結月ちゃん!』
間宮くんがすかさず矢を放って足の動きを止める。
起き上がった"それ"が大きい唸り声をあげた時、私達は目を大きく見開いた。
そこにいたのは、
「吾妻さん………?」
『何で、』
そこにいたのは、避難所の捜索に先発で出ていったはずの吾妻さんだった。
「間宮!!!!撃て!!!」
本郷さんが間宮くんに叫ぶ。
間宮くんの顔は一瞬歪み、何かをぽつりと呟くと覚悟を決めたように力強く矢を放った。
吾妻さんの動きが止まり、ゆっくりと後ろに倒れていく。
良かった、とは口に出せなかった。
私は他に屍が降りてこない事を確認して、結月ちゃんに飛び下りるように声を掛ける。
『結月ちゃん、受け止めるから。信じて飛び下りて。』
「うん。」
腕を左右に大きく広げる。
少し助走をつけた結月ちゃんが屋根の上から飛び下りると、小さいその体を落とさないように抱き掴んだ。
『もう、大丈夫だからね。』
「……………うん。」
それまで心配に見守っていた紹子さんが結月ちゃんに駆け寄る。
結月ちゃんは紹子さんが傍に来ると、力強くぎゅっと抱き着いた。
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m(プロフ) - さらさん» はじめまして、コメントありがとうございます!嬉しいと言って頂けて何よりです!ミンジュンくんもかっこいいですよね!是非更新しましたらまた読んで頂けると嬉しいです! (2021年2月10日 8時) (レス) id: c324cc81b5 (このIDを非表示/違反報告)
さら - はじめまして!!等々力さんも大好きなので、お話書いてくれて嬉しいです!!一番はミンジュンくんです!!続き楽しみにしてます!!コロナで大変ですがお体には気を付けてくださいね!! (2021年2月9日 23時) (レス) id: 8178d9f7d8 (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - 化狐さん» コメントありがとうございます......!等々力さんのお話少ないですもんね。是非また更新しましたら読んで頂けると嬉しいです! (2021年2月9日 21時) (レス) id: c324cc81b5 (このIDを非表示/違反報告)
化狐(プロフ) - 等々力さんの小説を待ってました………っ!!更新待ってます!!!ありがとうございます…! (2021年2月9日 20時) (レス) id: 8707569254 (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - にゅーとさん» コメントありがとうございます!嬉しいと言って頂けて何よりです。更新頑張りますので、また是非読んで頂けると嬉しいです! (2021年2月9日 16時) (レス) id: c324cc81b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:m | 作成日時:2021年2月9日 10時