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***
それは突然の事だった。
外からいきなり激しい物音がして、寝ていた私達は飛び起きるように体を起こした。
座って待機をしていた等々力くんがすぐに部屋を飛び出し、その後に続いて間宮くんや本郷さんといった男性陣が部屋を後にした。
部屋に残った女性陣の私達は見えない不安をかき消そうと1箇所に集まり体を寄せあった。
恐怖で震える結月ちゃんを優しく宥めながら、部屋から出ていった男性陣の帰りを待った。
男性陣が部屋に戻ってきたのは朝日がのぼり始めた頃で夜通しで防護していたのか、男性陣の顔は憔悴していた。
***
" 避難所まではそれ程遠くない。
夕方までには辿り着く。それまで私と等々力が前方を、甲本さんと宇和島さんは右、ミンジュンくんは左で、女性と子供を守ってください。
……間宮くんは後方を頼む。"
本郷さんは消防署を出る前に避難所に行くまでの配列について指示を出した。
あれから予想外の屍の襲撃によって体力を使った男性陣の回復を待って消防署を後にしたのは、お昼前ぐらいの事だった。
人気のない道を無言でただひたすら歩く。
高校までの道のりは見慣れていたはずなのに、歩いて進めば進むほど別の世界に来てしまった…それ程までにこの街の様子は変わり果てていた。
空の色がオレンジ色になりかかる頃。
それまで大人しかった屍達の叫び声が街のあちこちで聞こえてくる。
「先を、急ぎましょう」
本郷さんの言葉に私達は足の動きを早めて
避難所まで急いだ。
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m(プロフ) - さらさん» はじめまして、コメントありがとうございます!嬉しいと言って頂けて何よりです!ミンジュンくんもかっこいいですよね!是非更新しましたらまた読んで頂けると嬉しいです! (2021年2月10日 8時) (レス) id: c324cc81b5 (このIDを非表示/違反報告)
さら - はじめまして!!等々力さんも大好きなので、お話書いてくれて嬉しいです!!一番はミンジュンくんです!!続き楽しみにしてます!!コロナで大変ですがお体には気を付けてくださいね!! (2021年2月9日 23時) (レス) id: 8178d9f7d8 (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - 化狐さん» コメントありがとうございます......!等々力さんのお話少ないですもんね。是非また更新しましたら読んで頂けると嬉しいです! (2021年2月9日 21時) (レス) id: c324cc81b5 (このIDを非表示/違反報告)
化狐(プロフ) - 等々力さんの小説を待ってました………っ!!更新待ってます!!!ありがとうございます…! (2021年2月9日 20時) (レス) id: 8707569254 (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - にゅーとさん» コメントありがとうございます!嬉しいと言って頂けて何よりです。更新頑張りますので、また是非読んで頂けると嬉しいです! (2021年2月9日 16時) (レス) id: c324cc81b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:m | 作成日時:2021年2月9日 10時