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__1週間後
『…ここが江古田高校か』
セーラー服を身に纏い、校舎を見上げる。中学生の頃以来のセーラー服は、なんだか昔に戻ったみたいで少し気恥ずかしい。
にしてもキッドは本当にいるのだろうか?そもそも年齢不詳である上、月明かりの下でしか顔なんてもの見たことはない。
手掛かりはあの日の夜見た顔と、耳元で確かに聞いた声のみ。ただ彼は姿も声も自由自在な怪盗で、あのときの姿や声も本物とは限らないのだ。
しまった、あのとき顔を引っ張りでもしておけば変装か否かはわかったのに、なんて下らないことを考えていると後ろから声をかけられる。
「お前見ない顔だけど、転入生か?」
『へ?』
後ろを振り向くと、どこかで見たことある顔と声があった。どこで見たんだ…?とじっと顔を見つめていれば、彼の方から口を開く。
「えっ何?俺の顔に何かついてる…?あっもしかして転入生じゃない…とか」
何かを言う彼の声が右から左へ抜けていく。
もしかしてキッドと被るのだろうか…そう考えていると一人の人物に辿り着いた。
『あ…あー!!』
「ぅおっ!?んだよいきなりデケー声出して!」
『に、似てる』
「…げ、」
『げ?』
そう、彼は___
義理の兄である“工藤新一”にそっくりなのだ。
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華月(プロフ) - milk tiramisuさん» ありがとうございます!!とっても励みになります;; (2019年5月6日 21時) (レス) id: 4a5a738660 (このIDを非表示/違反報告)
milk tiramisu - すごく好きです!このお話! (2019年5月6日 18時) (レス) id: d5e35b6f92 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:華月 | 作成日時:2019年5月3日 0時