Allies are Wizards - ACT 1 ページ9
「起きたかな、セイバーのマスター」
いつからそこに居たんだ?と訊きたくなってきてしまうほど、白の服が洗濯物のように光っている。すごく暖かそうだ。
気持ちよさそうで、座っているマーリンの上に乗っかって見たりする。
実際、すごく柔らかで暖かかった。
親戚のおじさんみたいな心地よさがある。
「おやおや…そんなに私気持ちよさそうだったかい?ああ、話があってここに居させてもらったよ」
セイバーよりも少し高い声だと思う。
大魔術師マーリンの声は。
おちゃらけたというか、軽いというか。
「昨日はあんなことを言って悪かったね、私もあの子を帰したい想いはある。でも流石にさ、あの訊き方はなかったと反省してるよ。」
ああ、そのことならと言おうとした。
言おうとは、した。
「私も、フウカちゃんを帰したい、な」
考えるよりも先に言葉が出てきていた。
「おや!それはどうして?」
「いや…あの子のことを知ってる気がして。」
どうせ知ってるでしょ、とは言わずに。
フウカちゃんの母の関係者が身近にいることは、言わない方がよさそうかな、と思って、私は「ヒミツだよ」と答えることしか出来なかった。
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作者名:すずみそ | 作成日時:2020年8月14日 9時