Fate/Twin Stella【Fate】 (ページ4)

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accomplice lady - ACT 3 ページ4

「マスター、朝ごはんは何が良いかな」

優しい声で私をダイニングに着席させようと促すセイバー。

「セイバーいいよ、朝ごはんくらい私でも作れるから。セイバーはゆっくりしてて」

「いけないよA。キミは昨日徹夜して勉強していただろう？熱心なのもいいけど、休養も学生の仕事だからね。しかも都合のいいことに今日は日曜日だ、ほら、腰掛けて。」

セイバーの動作一つ一つは、紳士のそれだった。王族となると施される教育から格が違うのだろうか。

「お言葉に甘えて」

「仰せのままに。今朝は何を食べたい気分だい？」

「じゃあ私、目玉焼きがいいな」

「承りましたマスター。ところで焼き加減は？」

「お任せでお願い。」

機械人形(オートマタ)との生活とはまた違う、新鮮なものだ。
昨日までの疲れが吹き飛ぶような労い方、さすが、ブリティッシュの血を受け継ぐ者である。
物思いに耽っていると、とんとん、と肩で私を呼んだ。

「マスター、焼き上がったよ。目玉焼きには自信があるんだけど……どうだい？口に合うものが作れているかな」

促され、目玉焼きを口に含む。

「いただきます………。！目玉焼きの両面焼き(ターンオーバー)！初めて食べたけれど、こんなに美味しいものなのね。今度作り方を教えてくれないかしら、セイバー」

「Aがそんなこと言わずとも、いくらでも作ろうと思ってたところだよ」

「明日は一緒に作ってみてもいい？学校にもこの味持って行きたくなっちゃった。」

「いいとも、我が少女(イエスマイレディ)。私が君のために己が剣を振り続けるまで。君の隣に立つことを誓うよ」

とてもキザったらしく言う彼に赤面してしまいそうになる。でもこんなとき、彼に返すべき返事はひとつ。
「嬉しいわ」？「作ってくれるの？！」？

いいえ、いいえ。どちらも違う。

理想の王子様に話しかけるようにこう答えるだけ。
　
「ありがとう、完璧の騎士(マイフローリスナイツ)。私と貴方との契約があるその時まで。」

これが、魔術師と英霊の『絆の確認』ってやつだ。