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(え、、ペア!? 隣同士???)





いつもならAはどの授業でも
極力一人で座るようにしているため、
誰かと同じ机を共有するのが久しぶりだった。


それに同じ寮にも関わらず入学以来
話したこともない男子と隣同士だ。


彼の方を恐る恐る見ると、
向こうもこちらを鋭い目つきで一瞥した。



(え、めっちゃ警戒されてるやつ、、、)


そしてスラグホーン教授は各机を見回る中で
Aの腕の怪我に目を留めた。


「おや、ミス・ホワイト。
 その腕はどうしたんだい?」


『さっき廊下で転んでしまったんです。
 自分の不注意で折れてしまって、、、、』


「君ほどしっかりしている生徒が珍しいね。
 しかしペアがスネイプ君となれば安心だ。
 彼は魔法薬学に長けている。
 スネイプ君、よろしく頼んだよ。」



横にいる彼は小さな声で
「、、、、はい。」
と言い材料を取りに行ってしまった。



手持ち無沙汰になったAは
使える右手で鍋を準備し始めた。



(怒ってるかな、、私がペアで、、、)


大鍋を準備し終わる頃に
スネイプは材料を全て持ってきて調合を始めた。


一人無言で作業を進めていく彼を横目に
Aは完全に空気になっていた。


それは彼の手つきがあまりにも無駄がなく
スムーズに調合をしていて
手伝う隙もなかったからだ。



ぼーっとスネイプの手捌きに見入っていると
突然彼がAの方を向き、指示してきた。


「おい、それを3等分に分けてくれ。
 それくらいできるか?」



『あ、は、はいっ。』



思考を取り戻し、急いで萎びイチジクを
3等分に分ける。


『お願いします。』
と彼に手渡せば、次は

「ネズミの脾臓、タイミングよく入れてくれ。」
と混ぜ棒を回しながら言ってくる。



(いつ入れればいいの!?!?焦)

と普段魔法薬学の成績があまりよろしくない
Aは大緊張しながらそれを持っていた。


何回か鍋をかき混ぜたスネイプが
「今だ、」
という合図と同時にそっと入れた。


最後にヒルの汁を数滴スネイプが入れると
見事な縮み薬が完成した。



他のテーブルではまだ作り始めの序盤の
ようだった。



出来上がった薬を二人分、
試験管に詰める手伝いをしながら
Aは少し彼と会話してみようと試みた。

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作者名:maya.t | 作成日時:2020年10月30日 15時

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