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ふわふわと揺られる感覚で目が覚める。

ゆっくりと目を開けるとスネイプの顔と
その奥に青空が見えた。

暫く状況が読み込めず彼の顔を見ていると
突然立ち止まった彼がこちらを向いた。


『 !!! 』



抱きかかえられていたAは驚き
彼の腕から落ちた。


『っっっっった!!!』



芝生の上で頭と腰を押さえるA。



「お前が勝手に落ちたんだ。」



『なに!? 何でここに?
 どういう状況!?』




「二人で話してたのにリリーが来たら
 急に出てっただろ。
 来てみたら馬鹿みたいに寝てるし。」


『何、心配して探しにきたってわけ?』


「あぁ。そのまま寝かせといても良かったが、
 今の時間を見てみろ。」



Aは黒い革ベルトの腕時計を確認すると
休み時間はとっくに終わり授業も終盤に
差し掛かろうという時間だった。


『うぇ、やだ、もう魔法史終わるじゃん。
 あなたまでサボったことになるわ。
 私のことなんか放っておいて授業に
 行けばよかったのにわざわざ、、、、。』



「それも考えた。
 でもお前は曲がりなりにも女性だ。
 無防備に寝てるお前を見つけてしまった以上僕は
 放置しておけなかった。」


心底面倒臭そうな顔で彼は言う。


『半分悪口だけどでもありがとう。
 起こしてくれれば私一人で歩けたのに。』



「すんなり貴様が起きていたら
 これほど僕は苦労して運んでいない。」




『すみませんでした起きなくて、、、。
 てか貴様呼ばわり。』



「何か文句あるのか。」


スネイプは鋭い視線でAを睨む。


『いえ、何も。
 ご迷惑おかけ致しました。』


Aは一礼し、
横を歩いて行くスネイプの後を追う。




『ねぇもう授業には出ないでしょ?
 どこ行くの??』




「談話室に戻る。
 腕が疲れたからソファでお茶でも
 飲みながら休む。」



『私も行きます!
 お紅茶お淹れいたします!』


早歩きの彼に必死に小走りでついて行くと
当たり前だと言われ、Aは笑った。









『ねぇ、私重かった?
 最近ちょっとダイエットしたんだけどどう?』




「あぁ、腕がちぎれるかと思った。
 起きてなかったらあと少しで湖に放り投げる
 ところだった。」

 


『相変わらずひどい!
 私が何かすっごい魔物に食べられても
 知らないんだから。』




「骨くらい拾ってやる。」






『そこは悲しめー?』

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作者名:maya.t | 作成日時:2020年10月30日 15時

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