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『教えてもらっておしまいなわけ?』


「あぁ?なんだ見返りの話か?」


『タダでとは言わせないわよ。』


「なんだ、そんなに俺が欲しいか。」



来い来いなんて言いながら腕を広げるシリウス。



『はーーーー。』



こめかみを抑え盛大にため息をこぼすA。


「ばーか冗談だって!
 俺がアニメーガスになれたら、何でもする。
 約束だ。」


強引に手を繋がれる。


「契約完了!」


『ちゃんと覚えておいてよね。』


「もちろん。
 じゃ、毎週水曜の夜ここな。
 でも俺がダメと言った日は絶対に来るな。
 あいつらに変に嗅ぎ回られても困るしな。」



『はいはい了解。
 でもそれ以外の日も休みに来るわ。』


「あぁ、でも他の日は陽が暮れる前に帰るんだ。」


『分かってるよ。
 他の女の子との時間は邪魔しないよ。』


「ちげーから!
 俺のことそんな遊び人だと思ってるのかよ!」



『ご自身の行動を思い返せば
 どう思われるかなんて一目瞭然では。』



すると突然腕を引かれ、互いの額が
触れ合うかどうかという距離に彼の顔が来る。


「誓って言う。
 俺は他の女に興味ない。
 ここは本気でお前にしか教えていない。」


『そ、そう。』


彼の真剣な目を見ていられなくなり目を伏せる。

彼はゆっくりと腕と顔を離し、
あははと呑気に笑っている。


「Aもちょろいな。
 男に少し引っかけられただけでも
 すぐコロッと落ちるんじゃないか?」




彼に触れられた所が暑い。

恋愛などしたこともないし、こんなに近くで
男性と話すことに対する免疫がついていない
Aの心臓は爆発寸前だった。

無駄にイケメンな彼のペースにまた
巻き込まれそうで、強がっていないと
すぐに心が崩れそうだった。



『うるさいな、慣れてないだけ。』


「じゃ見返りに、男の扱い方教えてやるよ。」


『それは遠慮する!』








「お前、でもあいつと話してただろ。」



『あいつ?』


「スニベルスとだよ。」


『誰それ。』


「夕食の宴のとき。横に座って。」


『スネイプ君のこと?』



「あぁ。俺ら4人はスニベルスと呼んでる。
 泣き虫よわ虫スニベルス。」





『なにそれ、、、。』



急にAの顔が曇る。





「知らないのか?
 俺たちがよく廊下でやり合ってるの。
 ほんと、あいつも馬鹿でさー。」




『・・・・。』





「ん?A?」

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作者名:maya.t | 作成日時:2020年10月30日 15時

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