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Aside.....
「はーい、じゃあこれねー。」
ガタガタとした音と車内販売のおばあさんが
話している声で眠りから目覚めた。
ちょうどエバンズが購入したチョコレートを
受け取りおばあさんが次のコンパートメントに
移動するところだった。
「ありがとうございます。」
まだ終点までは時間がありそうなので目を瞑って
もう一眠りしようとしたとき、、、
「だからなのね。」
「何がだ。」
二人の言い合うような声が聞こえてきた。
「あなたちょっと前からおかしかったもの。
急に良くない本を読み出したり
宿題が終わったかと思えばすぐに
聞いたこともない呪文の練習してたり。」
「それは、、、。」
「何でそんなものに興味を持ったか知らないけど、
私はあまりセブに危ないことには首を
突っ込んで欲しくないわ。
彼女も、誰と繋がってるか分からないんでしょ。」
その言葉は確実に私のことを言っていた。
やはり彼女も私のことを避けている。
闇陣営の回し者とでも思っているのか。
きっとスネイプ君が、私が寝ている間に名前を
エバンズに伝えたのだろう。
そりゃ私に対して、いいお友達ね、なんて笑って
返す人はいない。
「あんな本を読むのも彼女に言われたからなの？
私、あなたが利用されてるんじゃないかって
心配なの。 嫌いだったらこんなこと言わない。
お願い、分かって、、、？」
今すぐここを飛び出したかった。
スネイプ君と彼女の関係を守るためには、
私はこれ以上彼に関われない。
彼と一緒にいることで疑いの目は彼に行き、
大切なエバンズを失いかけている。
自分が親友を失う辛さを知っているので
彼にはそうなって欲しくなかった。
たとえ折角仲良くなったスネイプ君と離れても。
目を瞑っているので黙りこくっている
スネイプの表情は分からない。
「んぁーーぁ、おはよう。
ふぅ、ちょっとお水買ってくるわ。」
わざとらしく伸びをして起き、
何も聞いていなかったという風に
笑顔を貼り付けた私は外に出る。
しまった、聞かれたか？という顔のエバンズと
眉間に皺を刻んだまま彼女を見つめるスネイプ君の
顔が頭から離れなかった。
やっと手に入れた友達を失いなくないという
自分のエゴに嫌気がさす。
さもなくば、彼も自分と同じ道を辿ることに
なりそうなのに。
彼には彼女が必要だ、と思い離れる決心をした。
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作者名：maya.t | 作成日時：2020年10月30日 15時
