94話だ ページ35
鷹岡がやって来た翌日。
原作通り新しい時間割を持ってきた鷹岡にクラス全員唖然としていた。
12時から9時までぶっ続けの訓練の時間割だ。
普通の中学生にさせる事じゃねーだろ。
たまらず反論する前原の腹に容赦無く入れられる膝。
原作を読んで展開はある程度知ってたけど、見ていて胸くそ悪いものだ。
「な？お前は父ちゃんについてきてくれるよな？」
「…は、はい、あの…私…」
有希子と三村の肩に手を回し、有希子に問いかける。
有希子は震えながらも、意を決して…
「私は嫌です。烏間先生の授業を希望します」
途端に振り上げられる右手。
それが有希子の頬に触れる直前、俺はヤツの手首を掴んでそれを阻止した。
「おいオッサン、ちょっとおいたが過ぎるんじゃねーの？」
ギチギチと手首を掴む手に無意識の内に力が入る。
「お前も父親である俺に逆らうのか？」
「女に手ェ上げる時点でお前は父親でも男でもねーんだよ」
掴んでた手を振り払われた。
あ、やば…
「ぐっ…！！」
「Aちゃん！！」
横っ面に思い切り膝入れられた。
衝撃で俺の身体は宙に浮き、有希子がいた方に吹き飛ばされた。
あー、舌に鉄の味がする。今ので口の中切れたな。
「っ有希子、大丈夫か？」
「私よりもAちゃんが…！口、血が出て…！」
「へーきだよ、これぐらい」
強がってみたけど、口の中にどんどん鉄の味が広がっていくのが分かる。
あ、結構ざっくり切っちゃったかな…？
「…おまえらまだわかってないようだな。『はい』以外は無いんだよ」
「やめろ鷹岡！」
すかさず烏間先生が止めに入った。
俺と前原に駆け寄り、怪我の状況を確認してくれた。
すると鷹岡は暴力で烏間先生とやりあう気は無いと、あくまで教師として対決すると言い出した。
サシでは烏間先生と戦っても勝てないと見越してのことだろう。
ルールは烏間先生が生徒の中から一人を選び、その一人が鷹岡にナイフを当てられたら烏間の勝ち。鷹岡は出ていく。当てられなかったら鷹岡の勝ち。鷹岡は引き続きここで教師を続けるというもの。
しかし、そのナイフというのはいつも使っている対先生用のものではなく、本物のナイフ。
普通なら、本物のナイフを前に足がすくんで普段の訓練通りになんて出来ないだろう。
それが、無限の暗殺の才能を秘めた渚でないのなら。
その事を知ってる俺はこっそりほくそ笑んだ。
「お前の負けだよ、鷹岡」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 494人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「暗殺教室」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
蒼卯(プロフ) - 紅華妃さん» 応援ありがとうございます( *´艸｀) (2019年3月31日 13時) (
レス) id: 1c3229ef9f (このIDを非表示/違反報告)
蒼卯(プロフ) - 浅野月愛さん» ありがとうございます(*^^*)頑張ります！ (2019年3月31日 13時) (レス) id: 1c3229ef9f (このIDを非表示/違反報告)
紅華妃 - 面白くて何度も読んじゃいました！浅野君との絡みがサイコーに面白くて読んでてとてもドキドキしちゃいました(^ ^)これからも応援してます！ (2019年1月31日 20時) (レス) id: d91252218e (このIDを非表示/違反報告)
浅野月愛 - 本当この話大好きです！面白いけどちょっとドキドキする感じが最高です。更新頑張ってください！ (2019年1月28日 19時) (レス) id: e6ca85b3e9 (このIDを非表示/違反報告)
蒼卯(プロフ) - 紅姫さん» ありがとうございます( *´艸｀)今後もっと浅野君との絡みが増える予定なのでお楽しみに！ (2019年1月27日 23時) (レス) id: 1c3229ef9f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：蒼卯 | 作成日時：2016年12月30日 22時
