【番外編】出られないの時間4 ページ31
「突然こんな所に閉じ込められてどうしようかと思ったけど裏を返せば今ここは僕と君の二人きりの空間という訳だ。さあ、ここで誰にも邪魔されない甘い一時を一緒に…」
そう言いながら私の肩に手を伸ばそうとする榊原君。
目が覚めると見知らぬ部屋に閉じ込められていた私達。
うーん…私榊原君苦手なんだよね…
あ、そうだ。
「榊原君、これ読んで」
「ん？恋文かな？」
この前Aちゃんに『もし俺がいない時に榊原にしつこく言い寄られたらこれを渡して見せろ。ただし有希子は絶対に中身を読むなよ』って言われて渡されたんだよね。
手紙に目を通してる内に榊原君の顔がどんどん青くなっていった。
「…さ、さあ神崎さん、冗談はここまでにして真面目に脱出方法を探そうか」
「うん。そうだね」
結局何て書いてあったんだろ…
「あっ、榊原君。扉の横に何か書いてあるよ」
「ごめん、僕神崎さんの半径5メートル以内に近づけないからそこから読み上げてくれないかな」
「榊原君？何でそんなに離れてるの？」
…取り敢えず言われた通り読み上げよう。
「『ここはお互いの親友について話し合わないと出られない部屋』だって」
「ええ？そんな事でいいのかい？」
距離が離れてるからちょっと声を張り上げながら話し合う私達。
「じゃあまず神崎さんから」
「Aちゃんはすごく頼りになるし、成績も良いし強くてカッコいいし可愛いから私の憧れなの」
「次は僕だね。浅野君は頭脳明晰で運動神経も抜群で、カリスマ性もある僕の自慢の友人だよ」
でも…
「「あれでもう少し恋愛に対して敏感/積極的だったらなあ…」」
ハッと顔を見合わせる私達。
「Aちゃんってば、自分の事には人一倍鈍感だから浅野君の好意も行動も全然分かってないの。」
「いや、まずは浅野君がちゃんともっと積極的に攻めないといけないと思う。浅野君はAさんの事になるといまいち積極性に欠けるから…」
「そういえばこの前Aちゃん浅野君に映画に誘われてたよ」
「ああ、そうらしいね。今度のデートでいかに二人の距離を縮められるか…」
思った以上に榊原君との会話は盛り上がり、扉が開いた後も二人が上手くいくように話し合った。
その後、私を探しに来たAちゃんがここに乗り込んで来て榊原君をボコボコにして、そのショックで榊原君が今回の件の記憶が全て無くなってしまったのはまた別の話。
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蒼卯(プロフ) - 紅華妃さん» 応援ありがとうございます( *´艸｀) (2019年3月31日 13時) (
レス) id: 1c3229ef9f (このIDを非表示/違反報告)
蒼卯(プロフ) - 浅野月愛さん» ありがとうございます(*^^*)頑張ります！ (2019年3月31日 13時) (レス) id: 1c3229ef9f (このIDを非表示/違反報告)
紅華妃 - 面白くて何度も読んじゃいました！浅野君との絡みがサイコーに面白くて読んでてとてもドキドキしちゃいました(^ ^)これからも応援してます！ (2019年1月31日 20時) (レス) id: d91252218e (このIDを非表示/違反報告)
浅野月愛 - 本当この話大好きです！面白いけどちょっとドキドキする感じが最高です。更新頑張ってください！ (2019年1月28日 19時) (レス) id: e6ca85b3e9 (このIDを非表示/違反報告)
蒼卯(プロフ) - 紅姫さん» ありがとうございます( *´艸｀)今後もっと浅野君との絡みが増える予定なのでお楽しみに！ (2019年1月27日 23時) (レス) id: 1c3229ef9f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼卯 | 作成日時：2016年12月30日 22時
