89話だ ページ23
おかしな夢から覚めて、有希子が持ってきてくれた水を飲むとだいぶ気持ちが落ち着いてきた。
「お腹、大丈夫？」
「ああ。まだちょっと痛むけどな。
片岡さんに当たらなくてよかったよ。」
もしあれが元々俺に当たるハズの攻撃だったとしても。
「試合は？どうなった？」
「うん、Aちゃんが保健室に運ばれた後皆も頑張ってたんだけど…負けちゃった。ごめんね。」
「別に有希子のせいじゃねーよ」
「…ありがとうAちゃん」
「あれ？それでここまで誰が運んでくれたんだ？」
有希子じゃここまで運ぶのは無理だろうし…
キョロキョロしてると、有希子がくすくす楽しそうに笑った。
「ふふっ、浅野君だよ」
「えっ！？」
「浅野君ったら、倒れたAちゃんに真っ先に駆け寄ってお姫様抱っこしてAちゃんを保健室まで運んだんだよ。」
「はあぁぁぁぁぁ！？」
なんでも俺が倒れた時、丁度A組とD組の野球の試合が終わって一部のA組の連中がバスケの試合を見に来てた所だったんだと。
「くっそ、アイツ何してくれてんだよ！」
「ま、まあまあAちゃん…」
どうすんだよ本校舎の女子に目ェつけられたら！
俺これ以上アイツのファンを敵に回したくねーんだよ！！
「それにしても…咄嗟に試合してる中真っ先に駆け寄って保健室まで抱えて連れてくなんて只の友達になら絶対しないよね。」
「………あー…まぁそうだよな…」
「えっ？」
俺の反応に意外そうに有希子が目を見開く。
「えっ…あれ？Aちゃん？そこは『俺への嫌がらせだろ』とか言う所じゃないの？」
ちょっと前の俺ならそう思ってたかもな。
「んー…有希子なら言ってもいいか。実は…」
ーーー
「えええええっ！？Aちゃん、浅野君にに告白されたの！？」
「あ〜…うん。まぁな」
有希子は声は驚いてるけど、顔はキラキラと嬉しそうに輝いている。
何でお前が喜んでんだよ。
「そ、それで？何て返事したの？」
「んー、とりあえず保留にしてもらったよ」
「そうなんだ…」
何ニコニコしてんだよ、可愛いなコラ。
「あ、Aちゃん！今茅野さんからLINEで男子が野球部に勝ったって！」
「おっ、マジか」
俺が寝てる間にもう終わってたのか。
「あー、ごめんな。俺に付き添ってたせいで野球の試合見逃して。」
「気にしないで。試合よりAちゃんの方が大事だから。」
フッ、勝ったな。
有希子に良いところを見せられず、残念だったな、杉野。
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蒼卯(プロフ) - 紅華妃さん» 応援ありがとうございます( *´艸｀) (2019年3月31日 13時) (
レス) id: 1c3229ef9f (このIDを非表示/違反報告)
蒼卯(プロフ) - 浅野月愛さん» ありがとうございます(*^^*)頑張ります！ (2019年3月31日 13時) (レス) id: 1c3229ef9f (このIDを非表示/違反報告)
紅華妃 - 面白くて何度も読んじゃいました！浅野君との絡みがサイコーに面白くて読んでてとてもドキドキしちゃいました(^ ^)これからも応援してます！ (2019年1月31日 20時) (レス) id: d91252218e (このIDを非表示/違反報告)
浅野月愛 - 本当この話大好きです！面白いけどちょっとドキドキする感じが最高です。更新頑張ってください！ (2019年1月28日 19時) (レス) id: e6ca85b3e9 (このIDを非表示/違反報告)
蒼卯(プロフ) - 紅姫さん» ありがとうございます( *´艸｀)今後もっと浅野君との絡みが増える予定なのでお楽しみに！ (2019年1月27日 23時) (レス) id: 1c3229ef9f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼卯 | 作成日時：2016年12月30日 22時
