No.22 ページ23
【リンside】
侵食される月を見上げたAが、糸が切れた人形のようにどさりと落ちる。
慌てて彼女の肩を揺するが、反応がない。
どうすればいい？助けを呼びにいく？それとも起きるまで待つ？
いや、Aを置いてはいけない。
起きるまで待とう。
『……っ、』
「A？、大丈夫？？」
何気なしに、彼女の体を触る。
「あっつ、！！A！！？ねぇ、これヤバいよね、
先生呼んでくるから、待ってて、……、」
彼女に背を向けた時だった。
轟音と、衝撃と、熱とが一気に私を襲い、体が吹き飛ばされた。
体を強く打ち付け、一瞬呼吸が止まる。
こめかみから生ぬるい液体が伝うのをはっきり自覚したのは、
数秒後だった。
それから何が起こったのかをこの目で確認する。
Aを中心に、床という床に亀裂が入り、天文台は半壊状態。
「A……！！「逃げて！！」
私の声でも、Aの声でもない声が、彼女に近づこうとする私を止めた。
慌てて声の主を見る。
穴熊寮のローブで、髪は特徴的。
今は形容する暇もないけど、とりあえず見えてる方の耳にピアスが沢山ある。
「はやく！！危ないから！！」
「で、でも！！」
「先生呼んだ！！はやく！！……、貴方血が出てる！！
ダメ、はやく！！」
こめかみから垂れる血を見て一層顔を青くした少女は半ば強引に私を引っ張る。
「なにがおこっ………、！！！
……レッドガイ！後で説明してもらうからな！シャーネットもだ！！」
全力でかけ上がってきたスネイプ先生。
あとからルーピン先生や校長、マクゴナガル先生も見えた。
『grrrrr…………』
Aが、言葉とも取れないような声を発する。
狂気と化した彼女がゆらりと動き出す。
「リーファン！！目を覚ませ！！お前は人間だ！リーファン！！！！」
『がぁっ！！！！』
彼女が暴走して、対峙したスネイプ先生に飛びかかる。
避けることもせず、スネイプ先生はそれを受け止めようと足を踏ん張る。
「い"っ！！」
Aの鋭い爪が、彼の肩を傷つけた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 112人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
エル(プロフ) - とても面白かったです (2021年6月3日 2時) (
レス) id: 519c259dd3 (このIDを非表示/違反報告)
ロォズ(プロフ) - ウパさん» ヾ(>y<;)ノうわぁぁ ウパさんだ！ ここのコメント欄ｽｹﾞ 有名人いっぱいいる！ (2018年6月6日 7時) (レス) id: abf8cbf2de (このIDを非表示/違反報告)
かぜなつ(プロフ) - ロォズさん» マジですか!!!!!!!!ありがとうございます！！！！ (2018年6月6日 6時) (レス) id: 054392ec5b (このIDを非表示/違反報告)
ひいらぎ - ウパさん» ひゃぁああああ！？う、ウパ様じゃないですか！！！！ちょ、え、マジか、えぇ！！？よ、読んでくれて嬉しいです！！！そんな、これ以上私から文才をとらないでwwウパ様のほうが凄いですよ！次の作品も頑張ります！ありがとうございました(ノ´∀｀*) (2018年6月6日 6時) (レス) id: 7647cee79b (このIDを非表示/違反報告)
ウパ - ひいらぎさんの作品は前作も今作も本当に素晴らしくてその文才が欲しいくらいです(T-T)完結おめでとうございます。次の作品も全裸期待しています((o(^∇^)o)) (2018年6月5日 17時) (レス) id: 7cb0adc2d6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ひいらぎ x他1人 | 作成日時：2018年5月16日 19時
