ハッピーシンセサイザ2 甘党加湿器 writer.秒針 ページ3
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そんなファミレスでの会話はもう随分前の話だ。
家に帰ってきてスマホを握りしめ続けて早1時間。
何やってんだろ、俺。
あぁ、もう10分で今日が終わるし。
歌詞太郎さんまだ起きてるかな。
今日中にそらるさんに告らないとシバくって言われたし。
あ、あと9分。
なんて自分でもよくわからない感情がごちゃごちゃ入り乱れ、まだフられてもないのにすでに泣きそうになった。
グッと涙を堪え、歌詞太郎さんのラインを開く。
目を意味もなく閉じて『無料通話』を押す。
歌詞太郎『天月くん?どうしたの?』
軽やかな音がスマホから流れてすぐ大好きな彼の声が聞こえてくる。
心臓がバクバクと緊張を伝えてきて息苦しい。
天月「あ、あの...」
『歌詞太郎さーん?誰からですかー?』
電話の向こうから聞こえて来る高めの声に、心臓の鼓動が緊張から不安に変わる。
この声は紛れもなくまふくんの声だ。
そのとき丁度日付が変わっことを家の時計が示していた。
なんで、もう12時だよ...?いつまで一緒にいてるんですか?
さっきまで堪えていたものがどす黒い感情と共に溢れ出てきて頬を伝った。
歌詞太郎『天月くんからだよー。』
まふまふ『あ、そうなんですか!』
電話越しに聞こえて来るのは楽しそうな話し声。
余計に胸が締め付けられた。
あぁ、俺ってこんなに歌詞太郎さんのこと好きだったんだなって今更重さを再確認したよ。
だからこそ、怖くなった。
歌詞太郎『あ、どうしたの?天月くん。』
天月「...あー、やっぱり何でもないです。」
歌詞太郎『え?』
天月「すいません、夜遅くに。ではおやすみなさい。」
...だからこそ、俺は逃げ出した。
もうそらるさんにしばかれてもいいから告るのやめよう。
自信なくなってきた。元からなかったけどさ。
歌詞太郎『えぇぇ!?ちょ、待って!!天月くん!!』
天月「なんですか。」
歌詞太郎『天月くんが用事なくても僕は天月くんに用事があるんだけど!』
天月「え」
歌詞太郎『...僕も丁度、かけようとしてたから天月くんから電話がきて驚いたよ。』
なにそれ、めっちゃ嬉しいんですけど。
もしかしたら俺が機嫌悪くなったのを感じ取ってご機嫌取りのために言ったのかもしれない。
なんてネガティブな考えはそのあとの歌詞太郎さんの『あ、本当のことだよ?嘘じゃないからね!』って声によってさっきまで下がっていたテンションがまた上がる。
天月「...すいません、やっぱり俺歌詞太郎さんに用事があります。」
↓まだ続きます!
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餡子餅(プロフ) - 黒薔薇さん» 神谷さん、宮野さん、福山さん、下野さん、梶くんの、梶くんそううけってできます?多くてすみません(-_-;) (2016年9月1日 19時) (レス) id: ef8de5d9d6 (このIDを非表示/違反報告)
黒薔薇(プロフ) - ユウさん» マジすか・・・マジつまんないんで、期待はしないほうがいいですよ/ (2015年8月21日 15時) (レス) id: 6a658637fe (このIDを非表示/違反報告)
ユウ(プロフ) - 黒薔薇さん» ありがとうございます!今から読んで来ます( ̄^ ̄ゞ (2015年8月21日 13時) (レス) id: 6ccdc76c74 (このIDを非表示/違反報告)
黒薔薇(プロフ) - ユウさん» ありがとうございます!ほんっとに感謝します!私も小説作ってるので、気休めに、読んでみてください、グダグダですが・・・拘束メインじゃなくても全然平気です!私なんかのためにありがとうございます!お疲れさまでした! (2015年8月21日 12時) (レス) id: 6a658637fe (このIDを非表示/違反報告)
ユウ(プロフ) - 黒薔薇さん» やっと書けましたー後すいません拘束全然なくなってしまいました。。。(lll __ __)バタッ途中から拘束メインじゃなくなってしまって…ほんとすいませんorz (2015年8月21日 12時) (レス) id: 6ccdc76c74 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:秒針&ユウ | 作成日時:2015年5月5日 19時