19 ページ19
広臣side
家の中にある布団にAを運び、
「Aちゃん、ちょっとごめんね。」
そう告げて手を蕾に触れた。
その瞬間、フワッと蕾が大きくなった。
そして、Aの胸元のボタンを3個ほどはずして、葉脈のようなものをみた。
「やっぱりねぇ……」
臣「動いた…っ?これは一体なんなんですか!?」
「お水持ってくるからね。」
少ししておばあさんは水をAの口に流し込んだ。
すると、少し楽な顔になったA。
「場所を変えようかねぇ。」
隣の部屋に入る。
「Aちゃんに着いているのは死生花。寄生性の花…正確には菌性の生物なんだけどねぇ……。」
臣「寄生……」
「宿主から花を咲かせ、胞子を飛ばして子孫を残す。蕾の様子からみて花が咲くまでは早くて…あと数日だね。Aちゃんの余命も花のそれと同じなんだよ…」
36人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:みやび | 作成日時:2019年2月17日 22時