【ヒロアカ】気づいた頃には君がいなくなっていた (ページ32)

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平凡な日々２１ページ32

オールマイトside

訓練開始とともに神原少女は地面に触れた

すると、グラリと地面が波打ち、一匹の龍が形成される

その龍は意識がきちんと存在しているのか、瞳は神原少女、ただ一人を見ていた

ドッ!!!

いきなり、背後に強い衝撃が走り、体制が崩れる

「なｯ!?」

龍が後ろから攻撃をしかけたのだ

いつの間にｯ……!?

ここでトドメをささないのが彼女の優しさなのか、少女は龍に戻るように指示をした

崩れた体制を立て直し、スマッシュを少女に向けてうつ

爆風は土の個性には厄介だろう

すると、神原少女は目を見開き、龍は雄叫びをあげた

すると、スマッシュ並の爆風が起こり、スマッシュが打ち消される

「!?」

土に関する個性にしては強すぎる…

緑谷少年もそう思ったのかノートを書くスピードが尋常じゃないし、ﾌﾞﾂﾌﾞﾂﾌﾞﾂﾌﾞﾂと独り言もこれまたすごい

「…君の個性は地面を操るのか？」

『へ？…違いますよ』

神原少女はキョトンとしたあと、クスリと笑い、こちらに向かってくる

その笑顔は何か悲しげな雰囲気を漂わせていた

その時、

『…停止』ﾎﾞｿｯ

ﾋﾟﾀｯ

「!?」

スマッシュ寸前の身体が時間を止められたかのように動かなくなった

『…今、あなたは動けないはず、です。降参しますか？』

有利な立場にいるにも関わらず、オドオドしながら顔を覗き混む神原少女

よく見れば、瞳は今にも泣き出しそうでもうやめましょう、とでも言いたげだ

「…。ああ、降参だよ」

強張っていた彼女の表情が少しだけ苦しそうに見えたのは気のせいだろうか