【ヒロアカ】気づいた頃には君がいなくなっていた (ページ15)

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平凡な日々13 ページ15

相澤side

『…うっ』

「もう少しだ、神原」

息を切らせて走る神原に一声かける

するとはーいｯ！と声がかえってくる

アイツはよく、トレーニングをしたがる

理由は守りたいんです！の一点ばり

『ｯ…と、とうちゃーく！』

ストップウォッチをとめ、結果を伝える

「この前よりタイムが伸びてるな」

『本当ですか！？』

「あぁ」

『最近、朝走ってるんです』

「そうか、」

『で、次は？』

「…少しは」

「休むことも大事だよ、神原少女！」

『！オールマイト先生！』

テテテと駆けていきｷﾞｭﾂとオールマイトに抱きつく神原

「おっと…」

『オールマイト先生、個性を使わず戦うってできますか？』

「…。…それは難しいかもね。でも、不可能じゃない」

『！…へぇ』

…アイツの個性は治癒と聞いている

言動からして他は戦闘系の個性か…

「…神原少女、君は何のために強くなろうとする？」

『ん？決まってるじゃないですか、守るためです』

いつも通りの貼り付けた笑顔

何かを悟られないよう

無理矢理に被った笑顔で神原は笑う

「…では、君は何を守る？」

『ｯ!!』

見開かれる瞳

揺れる肩

スッと消えた笑み

それは明らかな“動揺”だった

『それは…大切な人です』

「…」

『失いたくない人、なんです』

『近くにいるから…時々、心配になるんです』

『また、失ってしまうのが』

か細い声で

ソッと小さく呟いた言葉は

酷く哀しげなものだった