blood ページ46
✳︎
ボロボロにやられた堀田達の中で、一人悠然と立つ男。
「──…流川楓」
その男の名前は、ルカワカエデだった。
「ルカワ…？!」
「なに、ルカワ？!」
あれほど恨んだ"ルカワ"と、こんな形で出会うことになろうとは。
しかもそのルカワ、どうやら飛び切りの美形。
「(コイツが…コイツがハルコさんが片思いをしているという……)」
「？」
「(ルカワ……!!!!)」
何の用だと言わんばかりの様子の流川。
メラメラと怒りが湧いている花道。
お互い無言のまま、花道がジロジロと流川を見たり、身長を比べたり。
「？…何だオマエは。コイツらの仲間か？」
「あぁ!!？何だとコラァ!!オ…オレの名前を教えてやろうかァ!!」
「おい、ちょっと落ち着けよ花道…!!」
完全にシットに狂って逆上してる花道と、堀田達を一人でボコボコにした流川。
185センチをゆうに超える男が睨み合ってる光景は、威圧感が凄まじい。
「こんなとこに一人で何の用だ」
「…人を待ってる」
花道を落ち着かせる為に少し前に出た洋平に、流川が短く答える。
しかし花道はまだ臨戦体制だ。
「(おいおい…、コイツらがやりあえばとんでもないことになるぞ…!!)」
洋平が焦り始めた時。
重い音を立てて屋上の扉が開いた。
そして聞こえてきたのは、心地良いほど澄んだ声。それと──、
『やーん、やめてえ!私のために争わないでえ!!』
──思わず呆けてしまうような、おかしなセリフ。
「……へ？」
「…」
「あ……あぁぁああ!!？あ…あなたは…!!!」
振り返った全員が、それぞれの反応を示した。
ポカンとした大楠達、無表情のままの流川。
様子がおかしい花道。
派手な髪と同じくらい顔を真っ赤に染めて固まった花道を見て、洋平もハッと思い出した。
風に靡く柔らかそうな茶髪、陶器のような白い肌。
髪と同じ色の長い睫毛に縁取られた色素のうすい大きな瞳。
小さな顔に綺麗に配置された筋の通った鼻と、桜の花びらみたいに色付いた唇。
「(──この子、まじか…桜の木の子じゃねーか…!!)」
そう、紛れもなくあの日桜の木の下で、一目で花道を虜にした女子高生だった。
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玲生(プロフ) - 調べてみたらリョータと同じ市で泣いた (12月10日 22時) (
レス) @page11 id: 7f34fd14ff (このIDを非表示/違反報告)
Uo(プロフ) - なーすさん» ご指摘ありがとうございます…!!腎臓ですね…笑修正しておきます😖 (10月24日 1時) (レス) id: 64806ac4ef (このIDを非表示/違反報告)
なーす - 楽しく読んでおります。でも、２つある臓器は、肝臓ではなく腎臓です(笑) (10月17日 23時) (レス) @page33 id: 10ce8bde32 (このIDを非表示/違反報告)
Uo(プロフ) - 生粋のまよらーさん» コメントありがとうございます❕嬉しいお言葉が励みです😖リョータとの再会は力を入れなくてはですね…!続編もお時間がある時に覗いていってくださると嬉しいです…!! (2023年4月23日 1時) (レス) id: 05f236e790 (このIDを非表示/違反報告)
生粋のまよらー(プロフ) - 最高に面白くて、すぐお気に入り登録してしまいました！！メープルシロップ色の髪と目は最強ですよね……高校に入ったということはそろそろリョータにも会うんですかね？？その時が楽しみすぎて…😭これからも更新頑張って下さい！応援しています！ (2023年4月16日 21時) (レス) id: 3e4069aada (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Uo | 作成日時：2023年2月13日 14時
