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「あんま上ばっか見てると首痛くなるぞ」
『うん、情緒って知ってる？？』
何を言うかと期待した私が馬鹿だった。
確かに身体を痛めないことは大切だけども。
これじゃ花より団子どころか、花よりバスケだ。冗談じゃない。
ふーやれやれ、というAが、散った桜を拾い上げて流川に見せるようにして言った。
『雨が降ったら散っちゃうんだから。今しか見れないんだからね』
「それ、毎年言ってるけど梅と桜の区別ついてないよな」
『おっと、それは言わないお約束!!』
だって、梅と桜って見分けるの難しいんだよ。と、頭の中で言い訳。
またしばらくの沈黙の後、思い出したように言った。
『入部届もう出した？』
「ん、まだ」
彼は迷わずバスケ部だろう。
だから『何部にした？』なんて無駄なことは聞かない。
そしてきっと、彼も私に「何部にした？」なんて聞かない。
…と思ったけど、彼はなぜか何か言いたそうな顔。
「……A」
『ん、なぁに』
「…やっぱなんでもねー」
『うそだ。なんか言いたそうな顔してる』
バスケ部に入るもんだと思われてると思ってた。
そんな心配そうな顔をされる理由が分からなくて、少し戸惑う。
口をつぐんでいた彼は、散ってくる桜に目もくれずにAの目を見下ろす。
「……別にマネージャーは強要しねぇ。けど、試合は見に来てほしい……っす」
『なんで敬語？』
「…うるせー」
そんな心配そうな顔して何言うかと思えば。
『ばかだなぁ』
「…」
『マネージャーするにきまってるじゃん』
『私、るかちゃんのことほっとけないんだよ』
そう言えば、彼は無表情な顔を少し安心したように緩めた。
「それはAの方だろ」
『なんで。いつも私がタオル畳んでドリンク渡して面倒見てるじゃん』
「…いつも俺が家まで送ってる」
くだらない言い合いが始まったかと思えば、彼はムッとして静かな声を更に静かにして言った。
なぜか今日の彼は少し心配そうだ。
その理由がわからなくて、
「…そういう意味じゃねぇよ」
『じゃあどういう意味？』
「……ほっといたらどっか行きそうなのは、Aの方だろ」
やっぱり、私には分からなかった。
✳︎
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玲生(プロフ) - 調べてみたらリョータと同じ市で泣いた (12月10日 22時) (
レス) @page11 id: 7f34fd14ff (このIDを非表示/違反報告)
Uo(プロフ) - なーすさん» ご指摘ありがとうございます…!!腎臓ですね…笑修正しておきます😖 (10月24日 1時) (レス) id: 64806ac4ef (このIDを非表示/違反報告)
なーす - 楽しく読んでおります。でも、２つある臓器は、肝臓ではなく腎臓です(笑) (10月17日 23時) (レス) @page33 id: 10ce8bde32 (このIDを非表示/違反報告)
Uo(プロフ) - 生粋のまよらーさん» コメントありがとうございます❕嬉しいお言葉が励みです😖リョータとの再会は力を入れなくてはですね…!続編もお時間がある時に覗いていってくださると嬉しいです…!! (2023年4月23日 1時) (レス) id: 05f236e790 (このIDを非表示/違反報告)
生粋のまよらー(プロフ) - 最高に面白くて、すぐお気に入り登録してしまいました！！メープルシロップ色の髪と目は最強ですよね……高校に入ったということはそろそろリョータにも会うんですかね？？その時が楽しみすぎて…😭これからも更新頑張って下さい！応援しています！ (2023年4月16日 21時) (レス) id: 3e4069aada (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Uo | 作成日時：2023年2月13日 14時
