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Aの返事を聞いて、スタスタとコートに戻っていく流川。
「……え、何だったの今の？」
『さぁ？だいぶお腹減っちゃったんですね、多分』
呑気に答えながら他の部員にもタオルを配るA。
そんな後輩を見る彩子は内心穏やかじゃない。現に先輩達も、今まで微塵も女っ気の無かった流川の唐突な肉まんデートの誘いに、驚きを隠せないようでチラチラと流川とAを交互に見ていた。
「(こんな練習合間のたった5分の休憩に"肉まん食べよう"ってわざわざ言いにくる？)」
これでは、今の彩子とAのやり取りに嫉妬して割り込みに来たとしか思えない。
可愛い後輩のあまりの鈍さと不器用さに、彩子は密かにため息をついた。
図太いを通り越して鈍い。流川もAもそういう意味ではよく似ている。
『肉まん食べるの久しぶり!るかちゃんって実は猫舌なんですよ。全然意外じゃないけど』
「……確かに鈍そうとは思ってたけど、ここまでとはね」
『いやぁ猫舌ってことはむしろ敏感な方じゃないですか？』
「アンタの話よ、アンタの」
『え？』
休憩が終わって、次の練習は1on1。
11点先取で二人ずつ。この間にボトルを作ってこようと籠を持つと、彩子に裾を引っ張られて振り返る。
「最初入るの流川よ」
『ほんとだ』
タオルを体育館の隅に置いた流川と二年の先輩がコートの中央にいる。
視線を感じたのか流川がこっちを見て目があったけど、ボトルを入れに行こうとAがサラリと視線を逸らす。
すると横から彩子がボトルの籠を持ち上げた。
「私がボトルやってくるわ、Aちゃん見ててあげなさいよ」
『えっ、いいですよ全然。私やりますって』
「鈍いわねあんたって子は!!」
『ええぇ？』
先輩と後輩の攻防戦。
不器用な後輩の恋を応援してあげたい彩子と何が何だか分からないAとの戦いを制したのは、もちろん彩子だ。
『えぇ〜……じゃあ私救急箱の点検してきますよ』
「違う!!練習を見ててってば!」
『なぁんでそんなに見させたがるんですか!』
やいやいと言い合っていると、「あと2点ー」と部員の声が響いた。
どうやらあと一本で決着がつくらしい。
随分早いなと思いながら見たコートの中には、今まさにドリブルでゴールを狙う流川の姿。
少し息が上がってきている。
能力やセンスはあるけど体力が持たないのが流川の欠点で、後半になるにつれてバテて動きが散漫になってしまうのだ。
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玲生(プロフ) - 調べてみたらリョータと同じ市で泣いた (12月10日 22時) (
レス) @page11 id: 7f34fd14ff (このIDを非表示/違反報告)
Uo(プロフ) - なーすさん» ご指摘ありがとうございます…!!腎臓ですね…笑修正しておきます😖 (10月24日 1時) (レス) id: 64806ac4ef (このIDを非表示/違反報告)
なーす - 楽しく読んでおります。でも、２つある臓器は、肝臓ではなく腎臓です(笑) (10月17日 23時) (レス) @page33 id: 10ce8bde32 (このIDを非表示/違反報告)
Uo(プロフ) - 生粋のまよらーさん» コメントありがとうございます❕嬉しいお言葉が励みです😖リョータとの再会は力を入れなくてはですね…!続編もお時間がある時に覗いていってくださると嬉しいです…!! (2023年4月23日 1時) (レス) id: 05f236e790 (このIDを非表示/違反報告)
生粋のまよらー(プロフ) - 最高に面白くて、すぐお気に入り登録してしまいました！！メープルシロップ色の髪と目は最強ですよね……高校に入ったということはそろそろリョータにも会うんですかね？？その時が楽しみすぎて…😭これからも更新頑張って下さい！応援しています！ (2023年4月16日 21時) (レス) id: 3e4069aada (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Uo | 作成日時：2023年2月13日 14時
