シット ページ19
✳︎
"りょーちゃん"
彼女の口からはお馴染みの名前。
どうやらソイツはバスケが好きで、
マイケル・ジョーダンがしてるからという理由でピアスを開けて、
背は低いけど足が速くて、
『るかちゃん、おはよ!』
「………ん…」
彼女に、バスケを教えた男。
"りょーちゃん"と言うから例えば"りょうこ"とか女子の可能性もあったけど、
"『──それでね、リョータばっかりずるいってアンナが言って──』"
楽しそうな彼女の口から"リョータ"が出てきたことによって、"りょーちゃん"は完全に男だと発覚した。
これが流川には面白くない。
自分より先にAと出会っていた男。
自分よりもAを知っている男。
Aに、"バスケが上手"と言わせた男。
「最近の流川、一層部活に気合入ってるわよね」
中学のバスケ部の先輩マネージャー、彩子が部活中不意に言った。
「Aちゃんのおかげかしら」
『えぇ？』
部員のタオルを畳みながらその言葉を聞いて、Aは体育館を走る流川を見る。
どうなんだろう。特別前よりバスケに対する気持ちが変わったようには思えないけど。
『るかちゃん元々バスケ大好きだから、部活もああ見えて張り切ってましたよ。まぁそりゃ、私のおかげもあるかもだけど？』
「Aちゃんのそういう図太いとこ私好きよ」
やれやれ、と笑う先輩。
『私も先輩好きです!私が部活頑張ってるのはあやちゃん先輩のおかげですよ!』
「おっ、かわいーこと言っちゃって〜!ちゅーしてあげるわ、ちゅー!」
『きゃー!!』
「何してるんだアイツら……」
「……」
休憩に入った流川の視線の先には、先輩と戯れるAの姿。
む、と口をつぐんでズンズンと歩き出す。
『あやちゃん先輩、私のほっぺたもぎ取ろうとしてます……？』
「だってAちゃん肌モチモチ!!やだお餅みたい!」
「A」
「ん？流川じゃん」
『んなに……あ、タオル？』
『畳んでおいたよー』とAに渡されたタオルをジッと見た後、顔と首の汗を拭って流川が顔を上げた。
「今日、肉まん食って帰ろう」
横で水分を補給してた先輩がむせて、彩子が畳んでいたタオルを床に落とした。
当の流川は、その沈黙の雰囲気など気にも留めていない様子で「腹減った」と続けた。
『お、いいねー肉まん!食べる!』
「ん」
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玲生(プロフ) - 調べてみたらリョータと同じ市で泣いた (12月10日 22時) (
レス) @page11 id: 7f34fd14ff (このIDを非表示/違反報告)
Uo(プロフ) - なーすさん» ご指摘ありがとうございます…!!腎臓ですね…笑修正しておきます😖 (10月24日 1時) (レス) id: 64806ac4ef (このIDを非表示/違反報告)
なーす - 楽しく読んでおります。でも、２つある臓器は、肝臓ではなく腎臓です(笑) (10月17日 23時) (レス) @page33 id: 10ce8bde32 (このIDを非表示/違反報告)
Uo(プロフ) - 生粋のまよらーさん» コメントありがとうございます❕嬉しいお言葉が励みです😖リョータとの再会は力を入れなくてはですね…!続編もお時間がある時に覗いていってくださると嬉しいです…!! (2023年4月23日 1時) (レス) id: 05f236e790 (このIDを非表示/違反報告)
生粋のまよらー(プロフ) - 最高に面白くて、すぐお気に入り登録してしまいました！！メープルシロップ色の髪と目は最強ですよね……高校に入ったということはそろそろリョータにも会うんですかね？？その時が楽しみすぎて…😭これからも更新頑張って下さい！応援しています！ (2023年4月16日 21時) (レス) id: 3e4069aada (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Uo | 作成日時：2023年2月13日 14時
