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「(もてもて……？)」
そう言われても、特に返す言葉も分からない。
視線を逸らして見ると、彼女が出てきたクラスのプレートには1-Aの文字。
「(……A組)」
隣のクラスだ。
彼女が転校して来てから二年間は同じクラスだったけど、中学に上がったらそうはいかなかったらしい。
しばらくの沈黙の末、浮かんだのはたった一言。
「……」
ね・む・い
『……』
伝わっただろうか。
少しドキドキしながら彼女の反応を待っていると、彼女がプッ、と吹き出した。
「(お……ウケた)」
伝わったかは分からなかったけど、彼女が笑っていたのを見たら、なぜだかそれで満足だった。
✳︎
「る、流川君って、付き合ってる子がいるの……？」
隣の席の女子の言葉に、ウトウトしていた意識が少し覚めた。
「…？」
「お付き合いだよ……!交際してる人がいるのかなって……」
やっぱり名前も知らない女子だった。
休み時間という名の睡眠時間。早く答えて寝てしまおうと、考える間も無く言った。
「いない」
「そ、そっか」
再び机に突っ伏した。
女子は言葉を続けているけど、だんだん瞼が重くなって、その声も遠くなる。
ぼんやりとした頭に聞こえてきた声。
「私てっきり隣のクラスの赤嶺さんと付き合ってるのかなって──」
その名前に、眠ろうと伏せていた頭が上がっていた。
「なんで？」
「えっ、だ、だってみんな言ってるよ。流川君普段喋らないのに、赤嶺さんとは話してるから……」
「？……アイツは別に──」
「……別に」
「…」
別に、なんだ？
そういうのじゃない。そう言おうとした。
そういうのって何だ？
「流川君、さっき赤嶺さんと廊下で話してたでしょ？」
「ねむいって言っただけ」
「そうなの？……それだけには見えなかったな」
「……まるで好きな子を見てるみたいだった」
「………スキ？」
自分にはあまりにも不慣れな感情の言葉に思わずそう繰り返すと、その女子は少しおかしそうに笑った。
「その子の仕草とか言葉にドキドキしたり苦しくなったり、その子だけ特別って思ったら、それはもう恋なんじゃないかな……」
「……」
「ご、ごめん、ただのクラスメイトにこんなこと言われても困るよね」
「……恋」
「──流川君!」
聞き覚えのない声に名前を呼ばれて振り向くと、眼鏡をかけた男子が焦りの混ざった表情で立っていた。
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玲生(プロフ) - 調べてみたらリョータと同じ市で泣いた (12月10日 22時) (
レス) @page11 id: 7f34fd14ff (このIDを非表示/違反報告)
Uo(プロフ) - なーすさん» ご指摘ありがとうございます…!!腎臓ですね…笑修正しておきます😖 (10月24日 1時) (レス) id: 64806ac4ef (このIDを非表示/違反報告)
なーす - 楽しく読んでおります。でも、２つある臓器は、肝臓ではなく腎臓です(笑) (10月17日 23時) (レス) @page33 id: 10ce8bde32 (このIDを非表示/違反報告)
Uo(プロフ) - 生粋のまよらーさん» コメントありがとうございます❕嬉しいお言葉が励みです😖リョータとの再会は力を入れなくてはですね…!続編もお時間がある時に覗いていってくださると嬉しいです…!! (2023年4月23日 1時) (レス) id: 05f236e790 (このIDを非表示/違反報告)
生粋のまよらー(プロフ) - 最高に面白くて、すぐお気に入り登録してしまいました！！メープルシロップ色の髪と目は最強ですよね……高校に入ったということはそろそろリョータにも会うんですかね？？その時が楽しみすぎて…😭これからも更新頑張って下さい！応援しています！ (2023年4月16日 21時) (レス) id: 3e4069aada (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Uo | 作成日時：2023年2月13日 14時
