あのコ、きらい。Ⅳ (ページ4)

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2019年 2月

志穂にはあれ以来会ってない。

手術が具体的にいつ行われるのかも、もう行われたのかすらも知らない。

…でも、そういう知らせが来ないうちは、志穂が元気だということ。

そう自分に言い聞かせて、時折心配そうに声をかけてくれる正門くんにも支えられながら、日々を過ごしていた。

そして、少し前に向井くんと室くんは皆の涙と笑顔で送り出され

「おめでとうございます」

ついに、Aぇ! group結成。

少し前に横山くんにただ6人の名前を見せられてどう思う？って言われて、

そこに末澤くんと正門くんの名前を見つけた時は、嬉しかったな。

リチャくんに、小島くんと福本くん、それから佐野くんがいて。

「…これは確実に売れますねえ」

「ほんまか？言うたな？売れへんかったら桃井に責任取らせよー」

結成発表直後からグループでの仕事が決まって、

彼らは一躍大忙しとなった。

良かったという思いと…寂しいなんて、抱いてはならない感情が顔を出す。

「桃井はいつまで関西おんの？」

なにわ男子とのミーティングのため関西に来ていた大倉くんとばったり出会して、ストレートにそう聞かれた。

きっと大倉くんはそんな意味で言った訳では無いと思うけど、もうお前が関西で出来ることは何も無いよと言われた気がした。

「…明確に時期は決めてませんけど、そろそろかなとは」

「そうなんや」

なにわ男子もAぇ! groupも忙しくなって、

ようやく、私はこの場所に甘えていただけなのだと思い知る。