あのコ、きらい。Ⅳ (ページ30)

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「…なにしてるんです？」

組体操してる小島くんと福本くん、おそらく巻き込まれたであろう正門くん。

2人が下で四つん這いになって上に正門くんが乗っている。

絶対そんな辛くないだろって思うほどしんどそうに歯を食いしばりながら、小島くんは「一緒にバンドできて楽しかったです！」と叫んだ。

何？この茶番

「実は俺…桃井さんに謝らなきゃいけないことがあります！」

「言え大晴！」

小島くんの暑苦しい合いの手で、福本くんが顔を上げる。

2人の上で未だにこにこ笑って立ってる正門くんがもはや怖い。サイコパス感出てる。

「実は一回桃井さんのガラケーを間違って水没させました！」

すいません！と言われて、今年の初めに東京に行っていた時調子が悪かったのはそのせいかと納得した。

「俺はぁ！」

「あ、まっさんはさっき尺もらったんでもういいです、次の方どうぞ」

「なんでや、俺も言いたい」