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2019年 12月25日
関西でのレギュラー番組のこともあり、各所の調整のため先に東京へ戻ったCRASH3人を追いかけるように。
私も、少し前に行われたAぇ!groupの単独公演だけはどうしても見届けたくて、この日取りになった。
ちょっと泣きそうになったのは、誰にもバレてない。
そして、冷たい風が吹き付け深夜には雪が予測される今日、ようやく。
「やっとか」
「おらんくなったら1番寂しがるくせにー」
「おい誰や今言ったやつ」
口笛を吹いて明明後日の方を向く小島くんは、お前かー！ってすぐに末澤くんに見つかり
ひいひい言いながら逃げ回っている。
これももう見納めか。
「…ほんとに行っちゃうんですか？」
「あちゅー…泣かないでー…」
「行かせへん！」
「うん！行かん！やめた！」
「やめんな帰れ！」
ちびっこ達と抱き合ってたら、小島くんを捕食して戻ってきた末澤くんに頭を叩かれた。
私に帰れ！って言ったことでちびっこたちからヘイトを買い集める末澤くんが、わかった！悪かった！な！と慌ててる。
「皆さん、ほんとに長い間お世話になりました」
深く頭を下げて顔を上げたら、大きな花束を持つ正門くんが目の前に立っていた。
「あ！」
「え、なに？」
「すいません、ちょっとそのままで。
写真撮らせてください」
えー？と言いつつ正門くんは花束を抱えたまま、体の向きを45度に変えキメ顔をしてくれた。
そこまで求めてた訳では無いけど、まぁいいか。
「昔、高校の卒業式にこういう大きな花束持って迎えに来てくれる彼氏羨ましいよねって、
友達と話してたことあって。それじゃん！って。
記念に1枚撮らせて頂きました。」
「えー？あ、じゃあ…卒業おめでとう」
ふふっと笑いながら正門くんが差し出した花束を受け取って、
流れで広げられた腕に飛び込んだ。
まぁ、最後だし。ね。
「誠也くんのことは、俺に任してくださいね」
ちょっとびっくりしたけど、彼にはこの気持ち言ってしまったしいいかと頷いた。
「まっさん、まっさん、長い長い長い」
「誠也くんの血管切れるからそろそろ離したって」
小島くんと福本くんに引き剥がされて、ようやく正門くんは離れていった。
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作者名：x | 作成日時：2023年9月29日 8時
