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「末澤ー！」
「ちょ、美海！末澤くん年上だから！」
「でも入所は美海たちの方が早いもーん！私調べたもんねー！」
呼ばれた末澤くんが、「…なんすか」と面倒くさそうに近づく。
…うん、めんどくさいよね。めんどくさいんだ、複数集まった女子って。
申し訳なく思いながら見上げると、よかったなと口パクされる。
「今回のCRASH復活のMVPでーす」
「え、末澤くんが？」
「あ、ちょ！それは秘密って…」
「うん、私たち4人それぞれに連絡取ってしつこくお説教して、
ついでに自分がいかにAちゃんを愛してるかを熱烈に「語ってへんから！そこ嘘こくな」
ひらひらと末澤くんをさす美海と、お得意の意味わかんないボケで末澤くんに突っ込まれてる雪。
けど、
「4人に、連絡取ってくれたんですか？」
「…いつまでも、お前みたいなデビュー組にここに居座られても困るからしゃーなしな」
「そんなこと言ってー！私リチャくんから色々聞いてんでー？」
「は！？そこ知り合いなん！？」
「幼馴染」
「…京都狭」
雪とリチャくんの衝撃の関係性が判明したあたりで、わらわらと関西Jrが到着し出す。
「CRASHやぁ！なんで？桃ちゃん迎えに来たん？」
「桃ちゃん？あ、Aちゃんのことか」
興味津々に、美海を見上げるちびっ子たち。
そうだよと応えると「桃ちゃん東京帰るん？」と寂しそうな目を向けられた。
…そっか、CRASH復活ってことはここを去るってこと。
「そんな顔すんな、姉さん」
「丈…」
「東京も大阪も…日本や」
「…すごいドヤ顔ですごい当たり前のこと言ったね」
"会おうと思えばいつだって会える。"
「それに、"ここ"はもう桃ちゃんにとっても知らん場所やなくて、
"帰る場所"やろ？」
大橋くんの一言に、胸が熱くなる。
そっか。私、またここに帰ってきてもいいんだ。
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作者名：x | 作成日時：2023年9月29日 8時
